2020年度から小中高校で順次スタートする新学習指導要領で、文部科学省は16日、高校の公民科のうち「現代社会」の廃止を検討する考えを示した。現代社会と共通点が多い「公共」(仮称)が必修となるためだという。

 この日、文科相の諮問機関「中央教育審議会」に示した案では、「公共」を必修とし、「倫理」と「政治経済」は選択科目とする方針。16年度中をめどに議論する。

 現在は、「現代社会」1科目だけを履修するか、「倫理」と「政治経済」の2科目を学ぶかの選択必修。文科省は昨年8月、政治参加などについて学ぶ必修の「公共」を新設する方針を決めたが、公民科の既存科目の扱いは未定だった。(高浜行人)