自衛隊の住民監視の違法性確定
国が上告断念、賠償へ
2016/2/17 00:27
自衛隊の情報保全隊にイラク派遣反対活動を監視された東北地方の住民が国に損害賠償などを求めた訴訟で、公表していない本名や勤務先の情報収集はプライバシー侵害で違法だと認定し、男性1人に10万円を賠償するよう国に命じた仙台高裁判決に対し、防衛省は16日、上告を断念することを明らかにした。
この男性も上告していないため、上告期限の17日午前0時で、自衛隊の監視行為の違法性を認めた判決が確定した。
防衛省は「主張の一部について裁判所の理解が得られなかったが、内容を慎重に検討した結果、上告しないことにした」とのコメントを出した。