【ソウル聯合ニュース】韓国の国防部は9日、北朝鮮の事実上の長距離弾道ミサイル発射の分析結果を発表し、北朝鮮が打ち上げたと主張する地球観測衛星「光明星4号」の1~3段が正常に分離され、軌道に進入したとした。光明星4号の軌跡や搭載重量などは2012年12月に打ち上げた「銀河3号」と同様だが、2回連続で搭載物を軌道に進入させ、北朝鮮の長距離ミサイルの安定性は改善されたとした。
光明星4号の1段目と衛星保護カバー(フェアリング)は北朝鮮が国際海事機関(IMO)などに通告した予想落下地点に落ちた。2段目は分離前にレーダーから消え、2段目の分離時点と落下地点は確認されていない。国防部は専門機関の模擬分析の結果、2段目の落下地点はミサイル発射場の東倉里から約2380キロ離れたフィリピンのルソン島東側の海上とした。光明星4号の軌道進入時間は発射後569秒(9分29秒)と推定した。
国防部は1段目が分離後に爆発し、約270の破片となって落下したことについて、韓国側の回収を防ぐために爆発させたと推定した。
また、光明星4号の形状は銀河3号と一致するとした。国防部関係者は「ミサイルの直径と全長の比は2.4対30で形状が一致する」として、「搭載物(光明星4号)の重量は(銀河3号に比べ)多少増加した」と明らかにした。
光明星4号と銀河3号は射程距離と搭載可能重量もそれぞれ1万2000キロ、200~250キロと同様の水準とした。
ただ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の戦力化に必要な大気圏への再進入技術は確保していないと判断した。
光明星4号は軌道を周回しているが、信号の送信などは確認されていない。光明星4号の周期は94分1秒で、北朝鮮の発表(94分24秒)と同様の水準とした。朝鮮半島は1日に4回通過する。