Mac嫌いの人・Windows嫌いの人が勘違いしている、10の真実
1 コメントMac嫌い・Windows嫌いの人が勘違いしているウワサについて真実を述べてみます。
はじめに
僕は、iPhoneが日本に登場する前からApple製品を愛用しており、様々な製品に触れてきました。iPadは毎年買い換えており、世間的に「失敗作」だなんて言われている『Apple Watch』や、(世間一般人から見て)あまり有名になっていない『Apple TV』や『AirMac』なども所持しています。
当サイトでもTwitterでも“Apple信者”を自称しているものの、古参と呼ばれるほど昔からApple製品に触れていたわけではありません。もともとはWindowsユーザだったからです。
仕事や趣味から、ほぼApple製品しか触れていない生活を送っていますが、今でもWindowsは好きなOSです。WindowsにはWindowsならではの拡張性の良さがあり、自作PCが趣味の僕にとっては欠かせない存在でもあります。
この記事では、Macを十分に使ったことがないのにも関わらずMacを嫌う人が誤解していることについて解説しています。ただ僕は先述したように、Windowsも好きなので、もちろんその逆も解説しています。
内容はあくまで“ウワサ(勘違い)に対しての真実を述べた”ものであり、どちらのOSが優れているのかを比較しているわけではありません。
この記事で表記している単語の意味は、以下の通りとなります。
- パソコン … WindowsまたはOS Xを搭載した個人向けコンピュータ。
- Windows … Microsoftが開発したOS。
- PC … Windowsが搭載されたパソコン(当記事では“パソコン”の略称ではない)。
- OS X … Appleが開発したOS。Macに搭載されているOS。
- Mac … OS Xを搭載したパソコン。またはOS Xを含んだ総称。
Mac嫌いの人が勘違いしている、Macの真実
1. Macでは右クリックができない
そんなことはありません。
Windowsと同様、OS Xには右クリックの判定が存在します。もちろん、右クリックメニューを表示させることも可能です。
Apple製品には“Keep It Simple”の思想が表れており、できる限りシンプルなハードウェアデザインを採用しています。
Mac向けのマウスである『Magic Mouse』や、ノートパソコン型のMacBookに搭載されているトラックパッドは、それが顕著に表れています。見た目は1ボタンしか存在しないように見えるものの、クリックした箇所で右クリックかを判定します。加えて、iPhoneのようなマルチタッチジェスチャーも利用できます。
2. デザイン系の仕事は、MacよりWindowsの方が優れている
そんなことはありません。
たまに「前まではWindowsよりもMacの方が、デザイン関係で有利だったが、今はその逆である」という発言を目にしますが、誤解です。
WindowsよりOS Xの方が圧倒的に優れている点として挙げられる部分が、カラーマネジメントシステム(CMS)です。
詳細は割愛しますが、カラーマネジメントシステムは、カメラやスキャナなど、あらゆる入出力装置で入出力される色を変色されることなく変換してくれるもの。
Macは1993年から『ColorSync』と呼ばれるカラーマネジメントシステムを採用しています。一方Windowsは、2007年の『Windows Vista』から『Windows Color System(WCS)』と呼ばれる簡易的なカラーマネジメントシステムを搭載したものの、まだまだ仕事で使えるレベルではありません。
3. Macではフルスクリーン表示ができない
できます。
実は2010年にリリースされた『Mac OS X 10.7 Lion』までは、OS Xにはフルスクリーン機能が用意されていませんでした。画面いっぱいにウィンドウを広げたい場合は、ユーザがいちいちウィンドウサイズを画面いっぱいまで広げる必要がありました。
しかし『Lion』から、フルスクリーン機能がサポートされました。
このフルスクリーン機能は、ただ単にウィンドウを画面いっぱいまでリサイズするだけではないため、Windowsとは若干異なる仕様になっています。なお2015年リリースの『OS X 10.11 El Capitan』から、『Windows 8』で搭載された『スナップ』機能のように、2つのウィンドウを画面いっぱいに分割して表示することができるようになりました。
4. Macでは、Windowsアプリを使うことができない
“使うことができないのか”と言われたら、これに対する答えは“ノー”です。
MacにはOS Xがあらかじめ搭載されていますが、Macの中に複数のOSをインストールすることが可能です。1台のMacに、OS XだけでなくWindowsも搭載させ、再起動して切り替えることができるというものです。この機能は『Boot Camp』と呼ばれており、Appleが公式にサポートしている機能です。
その他にも『VMware』や『Parallels Desktop』などといった仮想デスクトップアプリを使えば、Windowsをウィンドウとして起動できます。『wine』を使用すれば、Windowsライセンスすら不要で、Windowsアプリを起動できます。
5. MacはOSバージョンアップのたびに操作性が変わる
これは…完全否定することはできませんが、「Windowsもそうだろ…」と言いたくなったのでエントリー。
WindowsもOS Xも、バージョンアップのたびに何かしら改善されますが、それに伴って変更される部分がUI。ボタンなどの位置や外観は、変更が加えられやすい要素です。
OS Xは、『Mac OS X 10.6 SnowLeopard』から『Mac OS X 10.7 Lion』にかけて、大きな変更が加えられました。『Lion』は、“同社のiPhoneやiPadに搭載されているiOSの機能を、OS Xにも持ってくる”というコンセプトがあったからです。
変更点の1つとして挙げられる部分が、スクロール方向の変更。Macのトラックパッドは指2本を滑らせると、ウィンドウ内コンテンツをスクロールできます。『Lion』より前までは上方向に指を滑らせると上へスクロールしたのに対し、『Lion』以降は上方向にスクロールすると下へスクロールするように変えられました。
この変更点は既存のユーザに混乱を与え、それが悪いようにMac嫌いの人に解釈されてしまった模様。“指を上にすべらせれば、コンテンツは下へスクロールする”という動作は、自然界では当たり前の動作なのですが、やはり受け入れられない人も多かったのも事実。
ただ、Windowsの方が“OSのバージョンアップのたびに操作性が変わる”と言わざるを得ない気がします。ここ最近のWindowsは、良くも悪くもスタートメニューやエクスプローラのUI変更が激しく、『Windows 10』にいたってはコントロールパネルでしか設定できない項目もあれば、『設定』アプリからしか設定できない項目もあって、結構カオスな感じです。
Windows嫌いの人が勘違いしている、Windowsの真実
1. WindowsはMacより遅い
起動速度に限って述べるのであれば、それは間違いです。
『高速スタートアップ』と呼ばれるシステムが採用された『Windows 8』から、Windowsの起動速度は見違えるほど早くなりました。SSDを搭載したPCとMacの起動速度を比較すると、PCの方が早く起動します。
ただし、ストレージへの読み書き速度に関しては、Macに軍配が上がるでしょう。
2013年以降に発売されたMacにはSSDが搭載されていますが、このSSDはPCIeと呼ばれる超高速通信可能な規格で、基板と接続されています。その結果、通常のSSDよりも4倍ほど高速に読み書きが可能となっています。
2. WindowsはMacより不安定
「どっちもどっち」と言いたいところではありますが、僕が使用している限りOS Xの方が不安定であると感じています。
2009年にリリースされた『Mac OS X 10.6 Snow Leopard』までは、非常に安定していたOS X。いや、『OS X 10.8 Mountain Lion』までは安定していたかもしれません。
その後リリースされた『OS X 10.9 Mavericks』から(余計な)メモリ管理機能が追加され、『OS X 10.10 Yosemite』ではUIの刷新が施されたのと共に、非常に不安定なOSになりました。
2015年秋に『Yosemite』の後継OS『OS X 10.11 El Capitan』が発表され、安定性や速度面で改善されたものの、以前のOS Xの安定性にはほど遠い完成度でした。
一方Windowsは…と言うと、目にすることが多かったブルースクリーン(BSOD)は『Windows Vista』から見かけなくなりました。今となっては、Windowsが突然死してしまうなんて、ほとんどありません。
3. Windowsはメモリを多く搭載する必要がある
そんなことはありません。
むしろ、メモリ(RAM)をバカ食いするOSは、OS Xです。
OS Xのアプリは、もともと多くメモリを消費する設計になっていました。しかし『OS X 10.9 Mavericks』でリニューアルされたメモリ管理方法によって、“メモリの空き容量があれば、あるだけ確保する”という設計になりました。
今ではネットサーフィンを行うだけで、メモリ10GB以上消費するなんてことも…。
『Mavericks』以降で動作するメモリ圧縮機能は、恩恵を体感することがあまりなく、僕にとっては余計なおせっかい機能になっています。
4. Windowsの『Microsoft Office』が使いづらい
これはWindowsに直接関係のあることではありませんが、OS Xで利用できてWindowsで利用できない『iWork』も取り上げてみます。
正直なところ…僕は『iWork』よりも『Microsoft Office(以下、Office)』の方が圧倒的に使いやすく感じます。『Office 2007』以降で採用されているリボンUIも直感的で分かりやすく、欲しい機能は一通り揃っています。
『iWork』はUIこそ洗練されているものの、機能性の面で大きく劣ります。『Pages』は縦書きがいまだにサポートされておらず、『Numbers』はマクロ機能が実装されておらず、『Keynote』は…まあ良いでしょう。
もともと『iWork』の製品は“何でもできる製品ではなく、何か1つに特化した製品を作る”という思想で設計されています。『Numbers』にマクロ機能が搭載されていないのも、これが要因です。
とはいえ、利便性の面で『iWork』はあまり使える製品ではありません。『Keynote』はなぜか絶賛されていますが、正直『PowerPoint』の方が使いやすい気がします…。
5. Macはウイルスに感染しない、Windowsは感染しやすい
WindowsもOS Xも、デジタルデータである以上、“コンピュータウイルスに絶対感染しない”なんてことはありません。OS Xも、コンピュータウイルスに感染します。
よく「Macはウイルスに感染しないから、セキュリティソフトは必要ない」と発言する人もいますが、これは間違いになるわけです。ウイルスに感染する可能性は十分あるため、セキュリティソフトは必要になります。
ただし、WindowsよりもOS Xの方がウイルスに関する危険性が低いことは事実です。OS Xは“UNIX(ユニックス)”と呼ばれる、世界中の製品(家電も含む)で使われているOSをベースにしており、この“UNIX”はコンピュータウイルスに対して非常に耐性の高いOSです。
ちなみに、OSの脆弱性だけでなく、世界中でどれだけ使われているか(シェア率)によっても、ウイルス感染率は変動します。とてもマイナーなOSならば、そんなマイナーなOSを攻撃するためのウイルスを開発しようと思わないでしょう。しかし、WindowsのようなメジャーなOSの場合、Windows向けウイルスを1つ作るだけで、世界中の人が感染する恐れのあるウイルスを作れるということになります。
WindowsはOS Xよりもシェア率が高く、それだけウイルスの標的にされやすいわけです。
しかし最近はMacユーザも増えてきており、OS X向けのウイルスも日々増えています。
Magic Trackpadは最高ですね!
デスクトップではwindows使ってますが、ラップトップはmacから変える気ありません