今、「オタク女子」という言葉が注目を集めています。

02/16 02:01
「オタク」は、特定の分野に強い関心を持つ人を指して使われる言葉ですが、もともとは、奥手の男性が、話す相手に「おたく」と声をかけていたことから生まれたといわれています。
そんな中、今、「オタク女子」という言葉が注目を集めています。

日々生まれる、ヒットの数々。
今、それを読み解くキーワードの1つとされるのが、「オタク女子」。
いにしえの都、京都。
観光地・嵐山を走る鉄道で、不思議な光景が見られた。
殺到しているのは、男性の鉄道オタクではなく、女性たち。
その目当ては、人気ゲームのキャラクターが描かれた特別車両。
鉄道会社が、1月から地域活性の一環として、コラボレーション企画を実施したところ、連日、多くのファンが詰めかけているという。
京福電鉄(嵐電)の松本 真さんは「圧倒的に、女性のファンの方が多いですね」と話した。
これまで、ゲームや鉄道の熱狂的なファンといえば、男性中心のイメージだった。
しかし、今回の盛り上がりをけん引しているのは、熱烈な女性ファン。
訪れた人は、「きのうから、高松から来ました。この人が好きなんですけど。『一期一振(いちごひとふり)』っていう。豊臣秀吉の『刀』なんですね」、「結構人気です。後輩とかもやっているので」と話した。
彼女たちが夢中になっているゲームは、擬人化された刀を育成していくという、いかにも男性が好みそうなテーマ。
訪れた人は、「かっこいい男の子たちを集める楽しさ」、「しかも、絵柄がきれいだから」、「声もかっこいい」と話した。
キャラクターたちが、いずれも「イケメン」というのも、女性たちの支持を集める要素の1つ。
オタク女子たちが生み出す、新たなヒット。
それは、2次元の世界だけにとどまらない。
漫画やアニメから飛び出したかのような姿で歌い、踊るのは、現役の若手俳優たち。
今、こうした漫画などの原作を、忠実に再現した舞台が人気を呼んでいる。
その名も、「2.5次元ミュージカル」。
原作と比較してみても、その再現度が高いことがよくわかる。
2015年3月には、東京・渋谷区に専用劇場がオープンした。
ここ10年で、上演作品数も7倍に増加し、市場規模は、100億円を超えるとの試算もある。
そのけん引役は、もちろんオタク女子たち。
舞台に訪れた人は、「すごく迫力があって、ドキドキしながら見ていました」、「きのうも来て、あとは千秋楽にも来るんですけど。子どもと来たのはきょうだけ」と話した。
一般社団法人「日本2.5次元ミュージカル協会」の松田 誠代表理事は「最近の傾向としては、原作をあまり知らない状態で来る人もいるので」と話した。
原作ファンを呼び込むことで急成長してきたが、ここ最近は、ミュージカルを見て、原作を知る、まさに、逆転現象が起こっているという。
ヒットの裏側に、オタク女子の姿あり。
日経BPヒット総合研究所の品田英雄上席研究員は「(オタク女子は)極めて普通にコミュニケーションできますし、時には、彼氏がいるっていうような、リア充(リアル充実)の人もいるっていうことで。男性の『ほかに行きようがないから、そっちに行っちゃった』というのとは、ずいぶん違うような気がします」と話した。
彼女たちには、これまでのオタクとは違う特徴が見られる。
品田上席研究員は「女の子は、おしゃれ心がとても強いので、そこのところを刺激して、満足する部分がないと、なかなか、うまくいかないのかなっていうふうに思います」と話した。
オタク女子が作る新たなブームは、今後も注目される。

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