実は先週1週間、第二子(1歳)のインフルエンザで我が家はてんてこまいだった。上の子から数えれば保育園生活も早くも5年目。比較的、上の子は丈夫な方だと思うのだが、それでも一通りの病気はかかってきた。子どもがよくかかるウイルスやその対処法などはようやく見越して動けるようになってきたのだが、インフルエンザは上の子はかかったことがなく、初だった。園ですでに発症者が出ていたことから発熱の時点で「おそらくインフルだろうな」と思い、超混雑の休日診療にはかからず、月曜日の朝に受診をした。私のインフルエンザの知識では、発熱から24時間以内はウイルスチェックができない…という知識があったため、十分かと思っていた。
ひさびさに小児科医に怒られる
ところが普段、休日診療を「ほとんどが心配性だけの親」と言っているかかりつけの小児科医から「インフルエンザだと思ったら、休日診療でもかかった方がよい」と怒られてしまった。このあたりは小児科医の見解によるのだろうが、我が家のかかりつけ医では「感染者と接触している」「高熱」「その他のウイルスチェックが陰性」などの「限りなくクロに近いグレー」のときは、その場でウイルスチェックができないタイミング(発熱後24時間以内)であっても、予防的にリレンザを投与していたのだ。インフルエンザの投薬は時間との闘い。発病後、48時間を過ぎて体内のウイルス量が増殖してしまうと薬の効き目がぐっと落ちるそうだ。
もちろん予防接種はしていたものの、1歳児に抗体がつくのは難しく、あまり意味がない。これは知っていたことだが、保育園児なのでやらないわけにもいかないのだ。まぁ一応重症化は防ぐかな…らしいが。
そんな訳で、我が子は5日間ほど熱に苦しみ、親の私たちは「インフルエンザならすぐ病院へ」を学んだのだった。
今までの発熱とその対応策
今回、反省しきりだった私たち夫婦だが、子どもが発熱すると子どもの状態、症状や保育園での感染症情報などをもとに、受診のめやすを話し合っている。
今回の反省を踏まえて、子どもの発熱への対応をフローチャート化してみた。上の子・下の子がそれぞれかかってきた病気の数々。突発性発疹以外(最大2回)以外は何度もかかる可能性があるので、上の子・下の子で何度か経験したものもある。
こうやって書きだしてみると、けっこういろいろなフィルタでふるいにかけて、受診を決めていた。そして、保育園児ならではなのが「この病気はどのぐらい長引くか」ということも含めて話し合っているのがわかった。(ごめんよ子どもたち…)
たとえば、子が発熱するとこんな会話をしている。
私「あー38.5℃あるわ。そういえば昨日から目ヤニが出ていたかも…」
夫「じゃあ、アデノ(ウイルス)の可能性がありだな。明日受診すれば、ウイルスキットで診断出るね。長くて1週間だな」
私「そうだね、今週はお休みと見積もって、どうせ対処療法だし病児保育の書類ももらっておくかー。あ、おばあちゃんにも来てもらえないか、連絡しておくわ」
夫「よろしく。とりあえず、明日の受診はどうする?休める?念のためタオルちゃんと使い分けなきゃね」
痛い目にあいつつ、病気に対する知識を夫婦で共有
もちろん素人判断は禁物なのだが、子どもの病気に対する一通りの耐性がついてきたので「機嫌が良ければ重病ではない」「水分取れてればとりあえず大丈夫」という「どーんと構える」感じはようやくできてきた。我が子は二人とも熱性けいれんの経験がないことも大きいだろう。
そして夫がここまで病児対応がわかるのは、小児科でどんなことを聞かれるのかを知っているからである。小児科で聞かれるポイント=診断の判断基準だ。さらに、例で挙げたアデノウイルスで感染に気を付けているのは、知識がなかった上の子の感染時に一家全滅した痛い過去があるからだ。おそらく今回のインフルエンザしかり、いろいろと痛い目にあいつつ、また知識と経験を重ねて、私の母のように「熱?あーはいはい。大丈夫よ~」みたいなおばあちゃんになっていくのであろう。
先を見越せることのありがたさ…
そうはいっても病気の子どもを見るのはつらい。でも、二人目になって知識や経験を重ね、見通しが立つだけでもこんなにも気持が楽なのかと思える。特にアデノウイルスやRSウイルス、インフルエンザや溶連菌など、今は確定診断ができる検査キットがたくさんあるので、見通しが立てやすく、ありがたい時代だと思う。さらに、肺炎球菌やHIBワクチンによって脳症の発症が抑えられていることや水疱瘡や風疹などの昔は「かかって抗体をつけていた」感染症になることも少なくなっている。そう思えば、親としてはだいぶ楽になっているのかもしれない。
いや、そんな時代にインフルエンザを長引かせた私が言っても説得力ないのだが。これから職場復帰を控える方や、子どもの発熱に不安を感じている人の参考になればよいと思っている。