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2012年9月 4日 (火)

マスコミはなぜ報じない ~ 大都市制度推進協議会の議論

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この写真は9月1日付の産経新聞朝刊の一面。
大都市制度推進協議会で発言する橋下市長を捉えた写真を大きく載せてきている。

キャプションには「議論がかみ合わないことにいら立ちを見せた」とある。
そして記事はというと『 「大阪都」自民反発  橋下市長イライラ」の見出しで次のように書かれている。

 大阪都構想について、松井一郎府知事と橋下徹大阪市長、府議会、市議会の各派代表者が議論する大都市制度推進協議会の第5回会議が31日、大阪府庁で開かれた。都構想の実現に必要な新法の成立後初の開催となったが、都構想に否定的な自民党などと橋下市長との隔たりは大きく、議論は平行線をたどった。
 
会議では、自民府議が「都構想実現と経済再生の直接の関係はない」「(昨秋の大阪ダブル選は)間違った説明によるミスリードされた民意でないか」と痛烈に批判。橋下市長は理解が広がらないことにいら立ちを見せ、集中審議の場として「合宿が必要だ」と要請する一幕もあった。」

とある。

この記事を読んだ読者はどんな印象を持っただろう?
「抵抗勢力となって、橋下さんの言うことを何でも反対してるんだろ」と思うのが殆どではないか。

今や、3年前を彷彿するかのように新聞、テレビは『維新モード』。私は偏向報道と受け止めているが、少なくとも絶賛しなくとも維新の主張していることを何の論評を加えることなく機関紙の如く書いているのが目立つ。

特にテレビは酷い。情報番組では芸能人が安易な言葉を吐いたり、大阪ローカルの民放ニュースでは維新の「身内」をコメンテーターとして迎えているもんだから、およそコメンテーターとしてのコメントはなく維新の主張を補完しての発言があまりにも多い。

私は芸能人も一府民、一有権者なんだから考えを述べることは否定しない。ただ、橋下市長がテレビ界にいたことで友人関係にある芸能人が多く、そんな立場で意見を述べているのも目立つ。
先に週刊誌によって過去の女性関係が報じられた際にも、ある芸能人が「橋下さんは頑張っているんだがら、そんなことどうでもいいやんか。こんな話を出してくるなんてかわいそう」と言っていた。

確かに、私もこの種の下世話な話はどうでもよいと思っている。しかし、「頑張っているんやから…」と短絡的な発言はどうなのか。
今夕も、市長の立場で政党の代表でいるのはどうなのかという話題の中で、ある歌手出身のタレントが「維新というのは一枚岩だから、国会議員でなくても」、「凄いなぁ、橋下さんならやってくれるのではないか」と。

はぁ?一枚岩を装っているだけですけど?あなたは視聴者と同様、維新の中身を知らされていないだけですわ。



話を戻すが、こんなミスリードで維新に対する印象を植え付けられてしまった人には、冒頭の産経の記事を読めば、「自民党の府議は悪」で、「そんな議員に反対され橋下市長はかわいそう」となっていないか。

こんな写真と記事を掲載するなら、なぜこのような状況になったのかを新聞は読者に説明する必要がある。

新聞がしないなら、私がしよう。
実はこれには伏線があった。大都市制度推進協議会はこれまで5回開かれているが、第二回の協議会で都構想を標榜する松井知事、橋下市長から出された提案に対する質問が第3回目の協議会で各委員から出された。

この質問に対する答えが8月10日の第4回で示されたが、大阪経済の低迷や都市整備が進まないのは二重行政、二元行政の弊害とする提案者側の根拠に間違いや飛躍した論理展開があると質問者側が指摘。座長である浅田協議会会長(府議会議長=維新)が「預かる」という形で整理が図られた。8月31日に開かれた第5回では各会派の考えが示されたが、4回目の議論が尾を引く形となった。

これがあらましであるが、この協議会での中身についてはメディアによって伝えられていない。もし十分に報道されていたなら、「痛いところを突かれてしまった」ところからの・・・

私自身が自民党籍を有していることから、同じ抵抗勢力と受け取られかねず詳細を述べても説得力がないと思うので、ここは府民一人ひとりがこの協議会でどんな議論が行われていたのかをご覧いただきたいと思う。

3年前、多くの国民はメディアの偏向報道によって間違った投票行動を行った。その結果が今のザマである。同じ失敗を繰り返さないためにも是非自身でお確かめいただきたい。



1回~3回までは特に必要と思わないので、4回、5回の模様を見ていただければ十分と考える。
動画のURLは下記の通り

第4回協議会=8月1日
http://www.youtube.com/watch?v=K4ulOZKqSFA&feature=youtu.be
(全般的にマイクの音声が割れて聞き辛い)

第5回協議会=8月31日
http://www.youtube.com/watch?v=yeuKlxyW7h8&feature=youtu.be

見方としては、資料をディスプレイで見ながら流れてくる音声を聞く方法が内容が理解しやすい。
資料は大阪府のホームぺージ
http://www.pref.osaka.jp/daitoshiseido/suishinkyougikai/index.html
から出すことができる。

第5回は内容的にすべてを通しで見ていただく必要があるが、第4回は前半が説明で、0:55:00からが説明(回答)に対する議論になっているので、その部分から見ていただいて問題はないと思う。

敢えて私の印象を記すなら第4回での議論は、「ミスリードされた部分」の指摘に知事・市長側が窮し、座長が慌てて止めに入ったという感がある。これらの指摘は看過されるものではなく、維新が都構想を是とする根拠が大きく崩れることになる点であると考える。

そして第5回では、終了間際に市長が自民党の花谷委員の発言に対する反応が興味深い(とだけ言っておこう)と思う。


ご覧になればご理解いただけると思うが、こうした肝心要の議論がメディアによって報じられないのは、正直な気持ちとしてメディアの悪意を感じてならない。「悪意」でないなら、こんな大切な議論をなぜ報じなかったのかを十分に説明する責任がメディアにあると考えるのだが…



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