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 川崎市の老人ホームで高齢者3人が相次いで転落死した事件で、このうち男性1人を殺害したとして、神奈川県警に殺人容疑で逮捕された元職員で無職の今井隼人容疑者(23)=横浜市神奈川区立町=が、転落死した3人について殺害を認める供述をしていることが捜査関係者への取材でわかった。

 今井容疑者は3人が死亡した日にいずれも当直で勤務しており、県警は慎重に裏付け捜査を進める。

 捜査1課によると、今井容疑者は2014年11月3日午後11時ごろから翌4日午前1時50分ころまでの間に、川崎市幸区幸町2丁目の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、入所者の男性(当時87)を4階ベランダから投げ落とし、殺害した疑いがある。男性は胸を強く打ち、内蔵破裂で死亡した。今井容疑者はこの日の当直勤務で、転落死の第一発見者だった。

 川崎市などによると、施設では14年11月に男性が転落した以外にも、12月中旬には女性(当時86歳)が4階から、同月下旬には女性(当時96)が6階からそれぞれ転落していた。3人の転落した場所はいずれも施設南西側の裏庭だった。