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中国 銀行の不良債権比率 7年ぶりの高水準
2月16日 5時48分

中国では、国内の銀行の不良債権比率が去年末の時点で1.67%と、年ごとの統計ではリーマンショックが起きた2008年以来、7年ぶりの高い水準になり、景気の減速が鮮明になるなか、経営が悪化している企業が一段と増えていることを示しています。
中国の銀行監督当局によりますと、国内の銀行が保有する不良債権の総額は去年末の時点で1兆2744億人民元(日本円で22兆円余り)で、1年前と比べて51%増えました。
この結果、銀行の貸し出しに占める不良債権の割合、不良債権比率は去年末の時点で1.67%となり、1年前と比べて0.42ポイント上昇しました。不良債権比率の上昇は年ごとの統計としては3年連続で、リーマンショックが起きた2008年以来、7年ぶりの高い水準になりました。
これは国内の不動産投資や輸出が振るわないなか、銀行の融資先のうち製造業などで経営が悪化している企業が一段と増えていることを示しています。
これについて、中国当局は「銀行業界全体としてリスクに対応する力を保っている」と説明し、銀行経営に問題はないとしています。
ただ、金融関係者の間では、公表されている不良債権は日本などと比べて審査基準が甘く、実際の比率はこの数倍に上るという指摘も出ています。
また、中国は赤字企業の整理・再編をことしの経済運営の柱に据えているため、銀行の経営環境が厳しさを増すことも予想され、景気の減速が鮮明になるなか、中国政府は金融の安定という点でも、難しいかじ取りを迫られそうです。

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