3歳の娘の母親であるAさん(29)=ソウル市麻浦区=は1日、縦横それぞれ1メートルほどの扉付きのおもちゃを自分で組み立てた。平日の夜、電動ドリルを使って2時間かけて完成させたが、その間、夫は家の掃除をしていた。
週末、外に出かけるときは主にAさんが運転し、夫が後部座席で子どもの面倒を見る。料理と洗濯はAさんが、皿洗いと掃除は夫が担当する。ごみを分別して出すのは一緒にやる。Aさんは「2人とも仕事で忙しいのだから、夫と妻の家事分担を決めておくのではなく、それぞれが手早く上手にできる家事をやっている」と語った。
韓国女性家族部(省に相当)が4日に発表した「2015年家族実態調査」結果から、家事や育児に加わる男性が過去よりも目に見えて増えたことが明らかになった。共働き夫婦の比率が毎年上昇を続けていることに加え、男女平等の意識が広がっているためと分析される。家族実態調査は5年ごとに実施され、今回は05年、10年に続く3回目。今回は全国5018世帯の12歳以上の構成員を対象に実施された。
■男性の家事参加率、8項目中7項目で5年前より上昇
育児休業(育休)中の主婦、Bさん(31)=ソウル市麻浦区=は週に2回、近所の文化センターで行われる「ベビーヨガ」などの親子プログラムに参加している。ほとんどは母親が子どもを連れてくるが、1クラス10人のうち1人か2人は父親だという。Bさんは「お父さんたちは最初のうちは居心地が悪そうだったが、今では今日の夕食メニューやスーパーの特売情報、排水管の臭いを防ぐ方法などについてお母さんたちとおしゃべりしている」と伝えた。
家族実態調査では、男性の家事参加率を食事の準備、皿洗い、洗濯、掃除、ごみの分別など8項目で調査。15年はアイロンがけを除く7項目で5年前よりも参加率が上がった。特に、食事の準備は10年の22.2%から15年には38.5%、皿洗いは29.0%から45.0%と大幅に上昇した。
韓国女性政策研究院のキム・ヨンラン博士は「最近では育児バラエティー番組でも父親たちが慣れた手つきで食事を作り、子どもをお風呂に入れている。20代、30代の若い父親たちにとって、もはや家事はやり慣れないことではない」と話している。