Questyle Audio QP1Rの情報まとめ【F/Wアップデート方法と注意点を追記】

 Questyle Audio QP1シリーズの情報をまとめます。

 現在、Questyle Audioの方からモニター依頼があったので、
エンジニアサンプルの使用感を更新しています。

1. はじめに

 Questyle AudioのDAP、Questyle Audio QP1シリーズの情報を
随時更新します。

 2015/11/29現在、エンジニアサンプルの使用感を更新中です。

2. Questyle Audioとは

 中国のオーディオメーカーです。
読み方は「クエスタイル」です。(QuestとStyleをあわせた造語)。

 Concert Fidelityの方が「価格の割に高品質なものを作る」という
評価をするほどのメーカーです。

 実際、2015年 春のヘッドホン祭りで見てきましたが、
製品品質の良さに度肝を抜かれました。

 その中でも、ポータブルオーディオプレーヤーのQP1Rは
再生時間の短さを許せる程の音質であったため、
現在でも情報を集めています。

Questyle Audio QP1R

Questyle Audio QP1R

3. QP1シリーズに関する情報

 Questyle AudioのサイトにてQP1/1Rのスペックが公開されています

 少しごちゃごちゃしていたので
備忘録として以下の通り、まとめました。

3.1 全体のスペック

スペック QP1 QP1R
再生フォーマット WAV, FLAC, ALAC, APE, AIFF, ADPCM, LPCM, MP3,
WMA,WMA Lossless, OGG, AAC, DFF, DSF
サンプリングレート PCM Native: 44.1 kHz – 192 kHz(16bit/24bit)
DSD Native: DSD64(1bit 2.8MHz)/DSD128(1bit 5.6MHz)
出力端子 ヘッドホン出力(3.5mm) * 1
(ゲイン切替による駆動電圧の変更が可能)

ラインアウト(3.5mm) 兼 光デジタル出力 * 1
(ラインアウトは固定/可変を切り替え可能)

DAC Cirrus Logic CS4398
周波数特性(Hz) 20~20000 (±0.1dB)
出力インピーダンス(Ω) 0.19 0.15
THD+N(%) 0.0015 0.0006
メモリ容量(GB) 16 32
拡張スロット microSD * 2 (各スロット128GB)
再生時間 8~10時間
(3300mAh リチウムポリマー)
充電時間 PC接続(450mA)時:8時間
充電器接続(2A)時:4時間
カラー Space Gray / Gold
本体 アルミ筐体(CNCによる削り出し)
製造 Foxconn

3.2 ゲイン別のヘッドホン出力

スペック Low Gain Middle Gain High Gain
最大増幅幅 (Vrms) 0.53 @32Ω
0.51 @16Ω
1 1.9
最大出力 (mW) 8.8 @32Ω
16.3 @16Ω
31 @32Ω
3.5 @300Ω
40 @32Ω
12 @300Ω

 ゲイン別にヘッドホン出力のスペックを
きちんと公開していることに好感が持てます。

4. 運用評価

 Questyle Audioの方からモニターを依頼されて
エンジニアサンプルを頂いたため、運用しています。

QP1R エンジニアサンプル

QP1R エンジニアサンプル

 ここではエンジニアサンプルを運用した評価をまとめます。

4.1 音質

 前回(2015年 春のヘッドホン祭り時)も今回もそうですが、
楽曲を崩すような音の味付けをしないので
メーカーが音楽が好きだと言うことがよく分かります。

 2015年 春のヘッドホン祭りからゲインを詰めたためか、
低域のゴムが弾むような音がだいぶ少なくなりました。

 より音の味付けが減ったので好印象です。

 また、ヘッドホン出力の駆動力もあり、HDJ-2000MK2をしっかり鳴らせます。
ちなみにオーディオ機器でHDJ-2000MK2をしっかり鳴らせるのは希です

 そのため、ラインアウトを搭載していますが、
下手なポータブルアンプをかまさない方が無難です。

4.2 バッテリー

 4時間程度使うと50%を切るため、
電池の持続時間は公称の8~10時間とほぼ一致しています。

 私は1日で2~3時間使うため、念のため2日に1回充電しています。

 内蔵リチウムイオン電池のため、電池が交換出来ないというのが不便ですが、
充電管理でカバーするようにしています。

4.3 操作性

 ただいま準備中です。

 H/Wがエンジニアサンプル版のため、
主にS/Wの使いやすさを記載する予定です。

4.4 外観

 準備中です。

4.5 その他気になる点

 その他、気になる点を記載します。

 現在はソフトウェアの不安定さですが、
他に気になる部分が出てきたら追記する予定です。

4.5.1 ソフトウェアの不安定さ

 ソフトウェアの不安定さが結構気になります。

 色々といじってあぶり出したおかしな挙動は
各方面に報告したのですが、何も進展がありません。

 そこで、メーカーと代理店(モニター依頼時は代理店予定状態)が
何も対策をしないことを見据えて「5. 見つけた不具合と回避方法」の
項目を設けることにしました。

4.5.2 代理店の対応

 最大の欠点と言えます。

 「5. 見つけた不具合と回避方法」の通り不具合を見つけて報告しているのですが、
以下の通りにきちんとした回答はありませんでした。

  1. 2015年10月に何かあったら代理店までと代表の方の名刺を頂く(当時は代理店予定)
  2. 2015年11月上旬に操作画面の試験を行い、代理店に連絡する
  3. 受け取った返事の後、何も報告無し。
  4. ポタフェスでこのことを代理店ブースで問い合わせても、簡単に謝るのみ
  5. ポタフェス会場でブルースクリーンの不具合が出てその場で報告する
  6. 1月20日現在、ブルースクリーンの不具合に関して回答無し

 操作系の細かな不具合なら多少許せますが、
ブルースクリーンという致命的な不具合が出たのにも関わらず、
きちんとした連絡が取れないのは製品を販売するものとして
決して許せるものではありません。

 それに12月になっても代理店の方が操作方法が分からないと言う始末で
「売る気無いだろ」とあきれてしまいました。
(ポタフェスで簡単に教えてきました。)

 このことから代理店は信用できないものとし、
見つけた不具合と回避方法を公開することにしました。

 11月に報告した不具合をメーカーに展開しているのかも疑問です。

5. 見つけた不具合と回避方法

 現在、私が見つけた不具合と回避方法、修正F/W バージョンを以下に記載します。

 こういう不具合があるという事前情報を展開することで
購入時の検討材料やトラブルシューティングに役立てばと思ったためです。

 2016年1月20日現在、操作パネルの試験と簡単な運用しか行っていないのにも関わらず、
致命的な不具合が出ている始末です。

 まだ致命的な不具合が潜在している予感がしますので、
これから気になる部分を試験しようと考えています。

【2016.2.4 追記】
修正F/Wのバージョンも書きましたが、
F/Wのアップデート方法は2016.2.4の晩に記載しますので、
自分で調べてアップデート出来る方以外は少しお待ち下さい。

不具合 再現F/W 詳細 回避策 修正F/W
ブルースクリーン ver 1.04 Windowsのブルースクリーンのような青画面が表示され、
操作を一切受け付けなくなる。
通常の電源ボタン長押しでは電源断しない。
電源ボタンを10秒以上長押しすると電源断し、
もう一度電源ボタンを長押しして起動する。
調査中
フリーズ ver 1.04 ボタンは反応するものの操作を一切受け付けない上、
曲の再生もおかしくなる。
電源ボタンを長押しして電源断し、
もう一度電源ボタンを長押しして起動する。
調査中
充電中の操作挙動がおかしい ver 1.04 充電中以下の現象が見られる。
・充電中にホームボタン(家マーク)を押すと再生中の曲を忘れる。
・色々とボタンを押下すると電源ボタン以外のボタン操作を受け付けなくなる。
充電中に操作しない 調査中
画面ロック中にボリュームが動作する ver 1.04 画面ロック中にボリュームを回すとボリュームが変動する。
その上、ロック中に変動したボリューム値は表示に反映されない。
(ロック中に変動したボリュームはロックを解除してボリュームを回すと反映される。)
移動中に鞄の中などでボリュームが回らないようにケースに入れる。

ver 1.05にアップデートし、システム設定で「スリープ時のボリュームロック」をオンにする。

なお、オフ時はロック中でもボリュームの増減が有効。但し、ボリューム値は表示に反映されていることを確認。

1.05
USB通信中に電源ボタンを長押しするとUSB通信モードが切れる ver 1.04 USB通信中に電源ボタンを長押しするとUSB通信モードが切れる。
その他、USB通信中も色々なボタンが反応する。
USB通信中は操作ボタンをいじらない。 調査中

6. F/Wのアップデート方法と注意点

6.1 F/Wのアップデート方法

 F/Wのアップデート方法はQP1Rの「システム設定」の「システム情報」に
以下の内容が記載されています。

  1. Questyle AudioのダウンロードページのDriveタブからF/Wをダウンロードする。
  2. ダウンロードファイルを解凍後、microSDに解凍したF/Wを入れる。
  3. F/Wを入れたカードをQP1Rのスロット1(左側のスロット)に入れる。
  4. QP1Rを起動し、システム設定→ファームウェアのアップデートを選択する
  5. 「ファームウェアをアップデートしますか」とメッセージが出るので「はい」を選択する。
  6. 黒画面に進捗バーのみのファームウェア更新画面に入るので、完了するまで待つ。
  7. システムが再起動すれば更新完了

 F/Wのアップデート方法は書きましたが、
アップデートする際は自己責任で十分に注意して行って下さい。

6.2 F/Wアップデート時の注意点

 F/Wアップデート後はシステム設定が初期化されるため注意が必要です。

 2016.2.3に出たF/W ver 1.0.5では「オート電源オフ」という機能が追加され、
デフォルトで有効になっているため、起動してから約10分後に電源が切れます。

 F/W ver 1.0.5でシステム設定をする時、「オート電源オフ」の項目を確認し、
今まで通りに動かしたい場合は必ずオフにして下さい。

更新履歴

日時 内容
2016/2/5 ・「6. F/Wのアップデート方法と注意点」を追加した。
・ラインアウトの設定の写真(Instagramのリンク)を削除した。
2016/2/4 ・F/W ver 1.05にて修正された不具合の更新(一部)
・上記に伴い「5. 見つけた不具合と回避方法」のフォーマットを変更。
2016/1/20 ・発見した不具合情報を公開。
・「4.5.2 代理店の対応」を追加。
2015/12/20 ・不具合発見時の対応に関して追記した。
2015/11/29 ・使用感を更新した。
・各項目にナンバーを付与した。
2015/9/15 Questyle Audioの方から得られた情報(ゲイン切替とラインアウト)を追記した。
それに伴い、スペック表を更新した。
2015/9/10 新規作成

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