ギリシャ 農家が財政緊縮策に抗議のデモ 衝突も

2月13日 7時03分

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財政再建に取り組むギリシャ政府が、ＥＵ＝ヨーロッパ連合から金融支援を受けるために進めている財政緊縮策に対して、１万人を超す農家の人たちが首都アテネで抗議デモを行い、一部は警官隊と衝突する騒ぎになりました。

アテネ中心部で１２日、年金制度の見直しなど財政緊縮策に抗議するため、全国各地から１万人を超す農家の人たちがトラクターやトラックで集まりました。参加者たちは、所得税の増税や年金基金への支払いの引き上げ、農業用燃料の補助金廃止などの政府案を白紙撤回するよう求めました。このうち一部は議会の前で、持ち込んだオリーブの木を燃やしたほか、農業開発省の前では一部の参加者が建物に入り込もうとしたことから、警官隊と衝突する騒ぎになり、少なくとも４人が拘束されました。
財政再建に取り組むギリシャは、ＥＵから総額およそ１１兆円に上る金融支援を段階的に受けるため、厳しい緊縮策の着実な実施を迫られていますが、農家の人たちは議会前の広場にテントを張り、週末にかけて抗議を続ける構えを示しています。特に、政府が今月中の法制化を目指している年金制度の改革案を巡っては、今月４日に労働組合が４万人規模の抗議デモを行うなど、反発の動きは国民全体に広がっていて、チプラス政権が緊縮策を着実に実行できるのか懸念されています。