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国直轄で整備へ 県道吉間田滝根線の難工事区間

 県のふくしま復興再生道路に位置付けられている県道吉間田滝根線の難工事区間について、国土交通省は国直轄権限代行事業で整備する方針を固めた。石井啓一国交相が12日、主要地方道小野富岡線改良整備促進期成同盟会の要望活動に対し明らかにした。

■中・浜通りつなぐ重要路線
 県道吉間田滝根線はいわき市川前町小白井と小野町のあぶくま高原道路小野インターチェンジを結ぶ全長約9・2キロで、平成30年代前半の開通を目指している。総事業費は約230億円を見込み現在、県が用地取得を進めている。
 トンネルや橋の整備など高度な技術力が必要となる約6・6キロ区間について、同盟会や県は国直轄権限代行での整備を求めてきた。
 完成すれば浜通りと中通りを結ぶ交通の利便性が向上し、東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された地域の住民帰還に弾みがつくと期待される。
 国交省で遠藤雄幸会長(川内村長)から要望書を受けた石井国交相は「中通りと浜通りをつなぐ重要な道路。来年度予算の審議中だが、前向きに整理している」と述べた。
 終了後、遠藤会長は「われわれの思いを受け止めてくれると感じた」と語った。

■いわきの399号国道も国直轄
 ふくしま復興再生道路に位置付けられた8路線のうち、いわき市小川町地内の399号国道は国直轄権限代行で整備されることが決まっている。
 道路法は直轄権限代行の対象を国道に限定しているが、福島復興再生特措法は特例として、国による地方道の代行整備を認めている。

カテゴリー:福島第一原発事故

石井国交相に国直轄権限代行整備を求める遠藤会長(左)

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