【2月15日 AFP】ロシアの国営タス通信(TASS)は14日、同国反ドーピング機関(RUSADA)で業務執行の責任者を務めながら、組織的ドーピング問題の渦中で職を辞したニキータ・カマエフ(Nikita Kamayev)氏が、50歳で死去したと報じた。

 RUSADAの元事務局長は同日、昨年12月に他の幹部と共に辞職したカマエフ氏が、スキーの最中に体調不良を訴えて急死したと話した。

「悲しいことに、ニキータはこの世を去った。心臓発作のようだ」と述べた元事務局長は、カマエフ氏が心臓に問題を抱えていたことは、過去に聞いたことがないと補足した。

 世界反ドーピング機関(WADA)の独立委員会が、ロシアは日常的に検査の国際基準を無視し、ドーピング違反を犯した選手たちを競技に出場させていたという報告書を出したことで、RUSADAでは、カマエフ氏を含む幹部4人全員が辞任していた。

 この報告書を受け、RUSADAと、ドーピングの検査を行っていたモスクワ(Moscow)の研究所は、公認停止と閉鎖に追い込まれた。(c)AFP