闇市場のドル、公定為替相場を136%上回るケースも-新興国の痛み
2016/02/15 11:11 JST
(ブルームバーグ):為替レートをコントロールしている新興国が管理緩和に向けどれほど強いプレッシャーにさらされているかは、カイロやナイジェリアの首都アブジャ、ウズベキスタンの首都タシケントといった都市の路上での為替取引を見れば分かる。
ブルームバーグの調査によれば、中央アジアや中東、アフリカの5カ国の個人や企業はドルを入手するために公定レートを4-136%上回る額を支払っている。ドル不足の局面ではいわゆる闇市場が栄え、闇市場のレートはある通貨が適正価値に到達するまでにどの程度の下落が容認されるべきかを判断する一つの指標となる。
商品価格下落と世界の経済成長鈍化によりブラジルやロシアなどの通貨が過去1年間に少なくとも19%下落したことを受け、ペッグ(連動)制を維持している国々の中央銀行は圧力にさらされている。中国が昨年8月に突然人民元を事実上切り下げてから4カ月間に、カザフスタンやアルゼンチン、アゼルバイジャンは競争力向上と外貨準備減少の回避に向け為替相場の管理を停止した。
ソシエテ・ジェネラルの新興市場ストラテジスト、ベルント・ベルク氏(ロンドン在勤)は「非公式レートと公定レートが大幅に乖離(かいり)しているため、ペッグ制を採用している新興国の一部は大変なプレッシャーにさらされている」と指摘。「ナイジェリアのような国々は固定相場制を維持しているが、持続不可能だ。いったんペッグ制が崩れると国内通貨への投資家は大きな損失を出す恐れがある」と語る。
アルゼンチンのケースでは、昨年12月に自由変動相場制に移行したことにより公定レートと闇市場レートとの間の4.2ペソの差がなくなった。移行前には路上でドルを購入するには中央銀行のレートより最大50%多くペソを支払わなければならなかった。
コメルツ銀行の新興市場担当チーフストラテジスト、サイモン・キハノエバンス氏(ロンドン在勤)は路上でのレートについて、「市場に基づくレートがどういった水準にあるべきかをより適切に反映している」と説明。それは、「国内の市場参加者や個人の自国通貨に対する感覚」を示していると述べた。
原題:Black-Market Dollars at 136% Mark-Up Show True Pain of the Pegs(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Maria Levitov mlevitov@bloomberg.net
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更新日時: 2016/02/15 11:11 JST