甘利氏告発者が怒り呆れ…産廃の大量投棄見逃すURの怠慢
用地買収が始まったのは1970年で半世紀近く前のこと。URの買収交渉が長引くうちに、産廃が埋められたわけだ。その範囲も予定地の隣接部を含めると、1万平方メートルを超える広大さ。冒頭の一色氏の言葉通り、URのマヌケぶりには、あきれるほかない。
「一番、深いところで地下19メートル(に埋まっている)。これだけの範囲に埋めるまでの間、URや県や市など行政機関は黙っていたのか。URの総務部長は甘利事務所との面談の席で、私を『ヤカラ』呼ばわりしたと聞いています。大きな過ちを犯したURが、S社や私たちにあれこれ言うこと自体、間違っています」
URに産廃処理費用を負担してもらった人物は、S社が立地する土地の地主だ。道路予定地に隣接するS社の敷地内にも産廃は埋まっている。
「S社は14年に、敷地内に〈工作物などを設置したりする場合は廃棄物を全量撤去した後に行うこと〉と行政指導を受けています。URは補償費を払ってS社の敷地を(道路工事の)作業スペースに使っていますが、土地にパイプを打つなどの『設置』行為はオッケー。S社がやると、ストップが入るけど、URの場合は『仮設』になるらしい。行政は不公平です」
URに道路予定地の監督責任についての見解を求めたが、「各メディアからたくさんの質問を受けており、順番に回答をしています。しばらく時間を下さい」(広報チーム)と言ったきり。締め切りまでに回答は得られなかった。