京畿道城南市の李在明(イ・ジェミョン)市長(51)は「1人メディア」とも言えるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を最もよく活用している政治家だ。李市長のツイッターのフォロワー数は19万2000人にのぼる。ポータルサイト「ダウム」には「李在明と10万大軍」「李在明共和国」「李在明を大統領にする準備委員会」などの掲示板もある。
李市長はこれまで同市の市政とは全く関係のない政治懸案に関する発言を休みなく発し続け、個人的な意見を付して議論を呼んできた。先月29日に与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が少子化対策として中国の朝鮮族の受け入れを主張すると、フェイスブックに「朝鮮族は子どもを産む機械ではない。朝鮮族をおとしめている」と主張した。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の批判も多い。李市長は昨年11月、「元日本軍将校で日本軍の従軍慰安婦をまねして米軍慰安婦を作った朴正煕(パク・チョンンヒ)大統領」と書き込んだ。同じころ、ソウル・光化門広場で行われた全国民主労働組合総連合(民労総)主導の暴力デモについても「1980年の光州(事件)の血の雨を思い出す」「皆が立ち上がるべき時」と書いている。
李市長は最近、自身の過去の行動をめぐり、ネットで「SNS戦争」を繰り広げている。女優のキム・ブソンさん(55)は先月27日、李市長のツイッターに「李在明氏、自重しなさい。天がすべてを知っている」「城南に住むニセの独身男、うそをついて生きるのがそんなに楽しいのか」と書き込んだ。キムさんは2010年にあるメディアとのインタビューで、「07年の大統領選挙直前に独身のふりをした弁護士出身の肌がきれいな政治家と深い関係になった」と主張した。これについて李市長は「この方はたぶん大麻がお好きなのだろう…最近もよくなさっているのだろうか? 具体的に指摘すれば一度法廷で真偽をハッキリさせられるのに…」と反発した。キムさんが以前、大麻問題で拘束されたことを皮肉ったものだ。2人の「公開舌戦」はキムさんの謝罪で一件落着した。