韓国企業の主要生産拠点に浮上するベトナム

輸出先3位に浮上、4200社進出

 こうした背景から、韓国の対ベトナム輸出の92%が現地工場向けの原材料や部品・素材、加工設備など中間財だ。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、昨年末現在でベトナムに投資している韓国企業は4200社余りに達する。韓国貿易協会のキム・ゴヒョン・ホーチミン支部長は「昨年の韓国の対ベトナム輸出で上位10品目を見ると、貨物車を除き、9品目がいずれも中間財だった」と説明した。特に携帯電話部品、ディスプレーは昨年の輸出が前年比でそれぞれ88%、179%伸びた。

■韓国語が「第2外国語」に

 ベトナムの労働者は作業レベルが中国より優れているにもかかわらず、賃金は中国の半分以下だ。KOTRAハノイ貿易館のイ・ギュソン館長は「ベトナムの人口約9300万人のうち、30歳以下が半分を超え、労働力が豊富なことも魅力だ」と述べた。

 先月28日には北部フンイエン省のフォノイ工業団地にあるアルミニウム精錬中堅、アルコグループの工場を訪れた。面積33万平方メートルの工場で働くベトナム人労働者4000人は、サムスンやLGの超高画質テレビのメタルフレーム、サムスンのスマートフォン「ギャラクシーS7」のメタルケースを生産していた。

 アルコグループのパク・ソンボン副会長は「従業員4000人の大半は20、30代だ。韓国では3K業種で求人難だが、ベトナムでは誠実な若者が非常に多い」と話した。ベトナム政府の企業支援路線と積極的な外資誘致政策も一役買っている。ベトナム計画投資省外国投資庁(FIA)のドー・ニャット・ホアン長官は「サムスン、LG、ポスコなど韓国の大企業の陳情は首相や長官、次官級が直接対応する。韓国語ができる労働者を増やすため、大学14校に開設している韓国語教育課程を増やし、年内に中等教育課程で韓国語を第2外国語に採用することも目指している」と語った。

ハノイ=崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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