取引先とのメール、英語のドキュメントを読む、電話会議、海外出張、スイス旅行、などなど、今も超活用してます。
英語の実力を誰が判断するか
定期的に要不要の話になっちゃいますよね、TOEIC。元を正すと、「点数でしか英語力を判断できない」という組織の問題ですので…。英語を使った業務経験のない方々が、人事部の多数派というのが実情だったりしますから、仕方ないっちゃ仕方ない。
「点数そのものより、活用できるかどうか」というのは正論だとしても、指標化できないものは、体験談の積み重ねにせざるを得ないでしょうし。
そんなわけで、自分の経験を書いておきます。
私のMAXのスコア、こんな感じです。およそ3年くらい前。
ちなみに私も本来、TOEICスコアを追い求めること自体には意味を感じない派で、実際に使うシーンに合わせた地力をつければいいと思ってます。でもこの時は、必要に迫られてやりました。
なんで900点にこだわったか
当時、英語の業務が増えてきたため、会社で半年の英会話研修を受けたんです。その研修の費用を会社負担にするための条件があって、「TOEIC600点以上の場合、研修前後でスコア35点アップ」だったかな? 当時の自分のスコアがこれ。
「あー、これ900点超えを狙わないと、ウン万円が自己負担になっちゃうわ」と。
人事には別途、「600点から上が同じ基準ってザルすぎじゃね?」をもっと丁寧にしたような苦情は入れましたが、今まであんまりそういう方がいなかったので…今年度中に基準は変えられないので…という消極的な話をされて、まあ仕方ないからやってみました。
苦情を言うだけでなく、ちゃんとクリアできたらかっこいいかなとも思って。*1
900点目指して、実際に取り組んだこと
研修自体はビジネス英会話のグループレッスンで、場数を踏むには役立ったのですが、TOEIC対策という面では別の補強が必要です。
本屋でTOEIC900点〜のコーナーを見て、選んだのはこの本。テスト対策として唯一取り組んだものになります。
CD付 新TOEICテスト900点突破20日間特訓プログラム
- 作者: 小山克明
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2010/04/14
- メディア: 単行本
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仕事の合間に「20日間」で踏破するのはキツそうだったので、倍の40日くらいで見積もっておいたのがちょうどよかったです。最後に数日、復習もできました。
朝早めに会社に行って、人気のないミーティングルームで解くのがメインだったと思います。収まらなければ昼休みの10分とか、自宅でちょっととか。
「音読」で英語のインプット能力がぐっと上がる(量・質とも)
この本のいいところは、TOEIC対策と言いつつ、ひたすら音読やシャドーイングをねばっこくやらせるところ。題材はTOEIC風の4択問題なのですが、その回答の前に、CDの音声を使いながら会話文やパッセージをシャドーイングしたり書き取ったり。「4択でなんとなく回答」でなく、「きちんと内容を理解した上で答えられているか」を確かめながら進めます。
音声教材は、男女・米英などいろいろな発音で、TOEICよりちょい速め。CD3枚に、ナチュラルスピードやチャンクごとなど、学習しやすい形でたっぷり収録されています。
当時のメモが挟まっていた。ちゃんとしたノートはかさばるので、A4の紙に書いていました。
音読の効果は、かの有名な「英語上達完全マップ」でも力説されていたのですが、ゴメンナサイ、このメソッドで音読教材として挙げられている「瞬間英作文」シリーズが冗長すぎて合わなかったのですよね。。。「'Yes, I do.' 'No, he doesn't.'とか会話で言わんしなあ」とか思ってしまって。
↑これに数ページで挫折したクチです。
なので、音読に真面目に取り組んだのは、この「900点突破〜」が初めてでした。最初はしんどかったのですが、だんだん慣れてくると、CDと同じスピードで自分の口から英語が出せることが面白くなってくるんですよ。やればやるだけ効果が出るし、「なんか喋れる人みたーい」と自己満足できるw
話す内容を考えるのはまた別の学習が必要でしたが、スピードに口と耳を慣れさせておけば、そこに積み上げで学習するのは案外スムーズでした。
TOEICの結果に話を戻すと、920点(65点アップ)で基準はらくらくクリア。研修後の受験でヒアリングが45点上がってますので、このプログラムの効果は絶大でした。また英語を前から理解できるようになることで、読解の速さも上がり、それがリーディングのスコアアップにもつながったのだと思います。
3年後の今も役立っていること
この本の音声と同じスピードで読めるよう、集中的にトレーニングしたことで、以下のような実感がありました。
- 英語を前から理解する思考回路になっていく
- 英語のリズムが体で理解できると、ヒアリングで戸惑う機会が減る
- 会話の練習をする時にも、ナチュラルなテンポで話せてちょっと自信になる
- イギリス英語、オーストラリア英語などの発音の特徴がなんとなくわかる(書籍内にもコラムがあります)
特に1と2は、今でもありがたく思っています。一過性のものではなく、いったん染み付くと、以降の多聴や多読がかなりラクになりましたので。
3はさっきも書きましたが、このスピード感をベースに会話やプレゼンの練習をすると、なんかそれっぽい気持ちになれます。案外この個人的な満足感って大事ですよw
4は途中ですね。TOEIC対策としては十分でしたが、実戦にはまだ足りない。取引先との電話の時とか、相当聞き返しています。。イギリス英語ムズカシイです。
上記の特訓から2年ほと経った昨年、ノー対策で受けた回がこんな感じでした。900点にはギリギリ届いていませんが、実務をしながらこれくらいがキープできているなら十分ではないかと思ってます。