「エバーメディ」は全国98病院・医院の予約代行サービスを提供している会社だ。ウェブサイトやスマートフォンのアプリを通じてリアルタイムで病院の予約が可能な「エバーメディ・サービス」で、利用者の90%は小児科での診察を希望する若い母親たちだという。ところが、ここも「予約すっぽかし」で頭を抱えている。
主に個人経営の医院の診察予約を代行している同社では、予約すっぽかし率を引き下げるために「三振アウト制」を実施している。診察を予約したのに、連絡もなく3回以上予約を守らなかったら、同サービスを6カ月間利用できなくするものだ。それでも毎月約5000件の予約のうち約300件(6%)ですっぽかしがあるという。同社関係者は「3回以上予約を守らず、サービス利用を停止させられても、逆に『子どもが病気なのに、どう責任を取ってくれるの?』と抗議する電話が毎日10本以上かかってくる」と語った。
若い母親たちが主に利用するコミュニティー掲示板では、「3回の予約不履行でサービス利用が停止されたら、一度退会して別の家族の名義で再登録すればいい」という「裏技」が広まっている。「お客さまの予約なのに、なんで制限するの?」という書き込みがあると、あっという間にこの会社を非難するコメントが数十件相次ぐこともある。同社関係者は「予約をきちんと守ってくださりさえすれば、お互い問題が起こることもないだろう。予約を守らないのに、逆に大声で騒ぐ風潮があるので、予約してそれを守るという習慣の定着は難しい」とため息をついた。