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日本のネットで「炎上」が多いのは江戸時代のせいらしい、脳科学的に

2016/02/15
山田 剛良=日経コンピュータ (筆者執筆記事一覧

 「美人すぎる学者」としてちまたで評判の気鋭の脳科学者、中野信子先生(写真)に取材でお目に掛かる機会があった。最新の脳科学の知見で説明できる人間の摩訶不思議について、いろんなお話を伺ったのだが、興味深かったのは「日本人らしさ」が脳科学的にある程度説明できるという仮説だった。中でも日本の「ネットの炎上」がなぜ、あんな風になるかという説明が面白かったのでご紹介したい。

脳科学者の中野 信子先生
2008年東大院博士課程修了。フランス国立研究所を経て、13年から横浜市立大学客員准教授、東日本国際大学教授。「脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体」(幻冬舎)など著書多数。最新刊は中野 剛志氏、 適菜 収氏との共著「脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克」(文藝春秋)
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 ネットサーフィン(死語?)をしていると、あちこちでいわゆる「炎上」を目にする。今年に入ってからも、某タレントの恋愛とか国民的アイドルグループの解散騒動とか、ブロガーの不用意な発言とか、炎上のタネに事欠かない状況だ。

 炎上自体はネットの風物詩だし、それをまとめたサイトを見るのもネットの娯楽の一種だと私は割り切っているので特に良い悪いはないと思う。ただ、個人的に不思議だなぁと前から思っているのは、タレントやブロガー、あるいは一般人のささいな失言や失敗が炎上につながるときに、それらの失敗を本気で怒って断罪する正義感にあふれた人がたくさん登場する点だ。

 別に正義を否定するわけじゃないが、タレントが独立を画策しようと、誰かと恋に落ちようと基本的には他人事。ファンだったらちょっと残念に思うのはわからないではないが、本気で怒るほどでもないはずだ。少なくとも私はそうなんだけど、ネットの発言を読んでるとその手の人たちはかなり本気で怒ってる。「不倫は許されない」とか「恩を仇で返すのは人として間違ってる」とか。当事者ならともかく、赤の他人の行動にそこまで怒ることかしら? と思ってしまうのだ。

 あれはなんでなんですかね? という話をしたら、中野先生は

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