【集中力キープのコツ】TOEICのプロはテスト中に寝たりトイレへ行く!?【後編】
TOEIC990点満点を持つ英語講師の関正生先生に「TOEICで800点取るコツ」を聞こうと事務所へ直撃してきました。
そんな、前回のお話がコチラ。
→TOEIC990点満点の講師に「2ヶ月で800点取る方法」を聞いてきた【前編】
そして、コツを聞いていくうちに話が盛り上がり「勉強のモチベーション」や「テストの集中力」について色々お聞きすることができました。
ただ漠然と勉強を続けるのは難しいもの。そこを解決するヒントが見つかるかもしれませんよ。
聞き手:ゆう(@yuu_da4)
話し手:関正生先生(@sekimasao)
「勉強」と「勉強外」の2つにモチベーションを作る
ゆう:2ヶ月で800点という縛りがなければできる中長期の勉強メソッドはありますか?
関先生:時間がどれだけあっても、これといったメソッドみたいなのはないんですよね。
たとえば、1年くらい時間があったとしても、やっぱりそれはそれでモチベーションが持たないから。だから日常的に勉強をしているという人でも、テスト前の4ヶ月くらい前から一気に追い込みをかけると伸びるみたいなことはありますよね。
ゆう:なるほど。モチベーションについてもう少し詳しく教えて下さい!
関先生:語学の勉強でかなり重要な要素なんですよ。モチベーション維持ってすごーく大事。
モチベーションには「勉強」と「勉強外」があります。
まず、「勉強」のモチベーションっていうのは、TOEICで点数が上がったとか覚えた単語数が増えたことなど。アプリを使うんだったらどれくらいのスコアが出せたかですね。
そして、「勉強外」のモチベーション。ベタなのが、○○点上がったから「ご褒美にバッグを買おう」や「旅行しよう」など。もっと、小さなことでも良いんですけれど、○○点取ったら好きなワインを飲もうとかですかね。
よく高校生に言うのが、カフェでフラペチーノのサイズを上げようとかね。そういうちょっとしたご褒美的なやつ。
「続ける」が一番大切で一番むずかしい。だからやる気のキッカケを沢山つくる
ゆう:その2種類を使い分けられるようになればモチベーション維持できるんですね。
関先生:結局、「勉強が続けられる」ことが大切なので、「自分にとってのガソリンって何?」って考えるとすぐ浮かぶのではないでしょうか。
ただ1つ言えるのが、モチベーションをいくつも持っておいたほうが良いということ。自分で自分を鼓舞させるというのは絶対できたほうがいい。
僕なんか、めんどくさがりだし怠惰だから200個くらいモチベーション上げる手段を持っていますよ。全然コツコツ出来ないんで。
ゆう:え!めんどくさがりには見えませんよ!意外です。
関先生:そんな常にモチベーションにあふれているわけないじゃないですか!(笑)
ウチの事務所のスタッフにもビックリされるんですよ。原稿書きながら事務所の中をうろうろしたり、お菓子たくさん食べたり…。
僕は、本当に集中力が続かないんです。でも、うろうろするのもお菓子を食べるのも僕にとってモチベーションを上げる手段の1つなんです。勉強に関係ないようなことでも、立て続けになにか始めたりね。
ゆう:先生が一般人に近い感覚をお持ちということで安心しました。
関先生:僕はまだまだですが、英語教師のほとんどが「英語オタク」なんで、“集中できる”という人は次元が違うんですよ。「英語」そのものに没頭しちゃう感じ。
英語を好きになって没頭するキッカケとして、海外ドラマや洋画にハマれるのが良いとは思うんですけど、興味なければつまらないだけですよね。僕、海外ドラマとかほとんど観ないですもん。だから、日本のアニメの英語版なんかを見ていますよ。
でも、モチベーション維持ってこういうことですよね。
ゆう:そうなんですね!ぼくも洋画とか好きなので字幕なしで観てみようかな…。
関先生:だめ!あと2ヶ月後に受験っていうリミットがあるんですよね?だったら、やめたほうがいいです。
時間がないので、「TOEICに関係ないことはやらない!」と決めちゃっていいと思います。なんだかんだTOEICに特化した勉強に集中しておかないとダメですよね。
いまはどう考えてもTOEICだけの勉強に絞るべきですよ。つまんないですけどね、TOEICの長文は。
ゆう:ぐぬぬ。英語に対して色々欲張りすぎました。
関先生:TOEIC縛りで、覚えたことをTOEIC以外の日常で実際に使えるかどうかはその人次第。そして、僕がよく言うのは学歴とかスコアとかってお金みたいなものなので使い方もその人次第なんですよ。
話がそれちゃいましたね。ともかく今は、TOEICに絞ったほうがいいとだけは強くお伝えしておきます!(笑)
TOEICのプロは本番ギリギリまで寝ている!
ゆう:そういえば、TOEIC本番は2時間ありますが、全て解くための集中力はどうやって身につけたらいいですか?後半になると頭がおかしくなりそうになりました。
関先生:普通は集中力切れます。というか、よく最後まで頑張ろうとしましたね。(笑)
考えなくていい問題だとか、どうせ「塗り絵(適当にマークシートを塗ること)」になっちゃうのであれば難しい問題は捨てたりとかね。僕でも迷う問題ありますもん。
たとえば「水道業者=plumber」みたいな専門的な話だったりするんですけど、そういう問題が出て2行読んで理解できなかったら、思い切って捨てて進むほうが集中力をキープするのに良いですよ。
ゆう:わからないものは後回しにするんですね。では、集中力がなくてもTOEICを全問解き終えるコツはありますか?
関先生:そもそも集中力は「人生でどれだけ集中した経験があるか」によると思うのです。僕なんかは、集中できないタイプなので割り切っています。
なので、テスト中に休憩していますよ。だって、集中力本当に持たないんですもん。(笑)
ゆう:え、休憩?試験中に休むんですか?
関先生:そうなんです!僕、試験始まるまでずーっと机に伏せているんですよ。開始1秒前のギリギリまで伏せているの。
試験前なんて「テキストを仕舞ってください」と言われるし、勉強なんてできないですよね。しかも、そこで緊張してソワソワしたり、エネルギーを使うのがもったいない。
あと、偶然隣の席が教え子だったことがあったんです。テストが終わった後に、その生徒に「横に変な人来ちゃったな」と言われました。
ゆう:テスト前にかなりエネルギーを温存されているんですね。テスト中はどうされていますか?
関先生:もちろん休みまくりです。例えば、リスニングの問題を聞いて「答えが(一番最初の)Aだ」とわかったらBとCの問題のところは寝てますもん。
あと、問題の前に解説が読み上げられるんですけど、そのときみんな問題を先読みしてますよね。でも、それは結局忘れちゃうと思うんでやる必要ないですよ。
ゆう:でも、TOEICのコツとして「先読み」が大切ってよく言われますよね?
関先生:ありますね。でも、それは必要に応じてですよ。たとえば、PART1の先読みは不要。
「写真描画問題」で、人物が何人写っているって先読みが定番だと思うのですが、TOEICはそんな甘くない。全く関係ない、細かい部分が問題になっていたりするんです。そんなのやるだけ時間の無駄なんで、僕の場合は寝てますね。
リスニングの先読みも不要なところはしっかり休むのがいいですよ。全部しっかり聞こうとすると疲れちゃいますからね。
トイレ休憩OKって知ってた?
ゆう:ちなみに、リーディングのときはどうされていますか?
関先生:リーディングの時は、自分のペースで進められるので「目薬」と「トイレ休憩」ですね。そうそう、トイレ行くんですよ。
ゆう:トイレ!?テスト中でも行って大丈夫なんですか?
関先生:そうそう。休憩ついでに水を持っていくんです。トイレ休憩って全然OKなんですよ。みんな知らないけど、僕が行くとみんな後に続いてトイレ行きだしたり…。(笑)
もちろん声を出すのはNGだから、紙に書いて「トイレ行きたい」って伝えるんです。
ゆう:トイレ休憩しても時間足りるんですか?
関先生:だって、トイレ休憩なんて3分〜5分くらいで終わるでしょう?それなら、問題に頭を抱えて悩んでいる5分をリフレッシュしてきたほうが良いじゃないですか。
モヤモヤが残るより、リフレッシュしてスッキリした頭で解き始める。結果として、そっちのほうが点数上がるんじゃないですかね?
ゆう:すごい。まだまだ真似できそうにないですが、トイレ休憩は見習いたいです。
関先生:そうそう。5分かかったとしても、トイレで顔洗ったりとか。もし、まだ余裕がないのであれば、目薬くらいはしてもいいんじゃないですかね。
あんまりガツガツしすぎても疲れちゃうだけですから。
ゆう:先ほど「先読みせずに休憩する」とおっしゃっていましたが、テスト中のオンオフをどうやって判断しているんですか?
関先生:僕は、休める時は全部休んでいますよ。笑
一瞬目をつぶったり、伏せてみたり。それだけでも、力が抜けるんです。休憩して回復というよりは、力んでいる状態を緩める感じの休憩ってことですかね。
あと、稀にテストが何十分も中断することがあります。
ゆう:中断ですか?
関先生:テスト中にリスニングなどトラブルで中断することってあるんです。解答もできず完全にストップしちゃうんですよね。
以前40分くらい中断したときがありました。僕はそのとき相変わらず寝てました。イライラソワソワしたりしている人もいますが、なんでそんな無駄なエネルギー使うんだろうって思いますよ。
テストのツラさを受け入れ、素直に休む
ゆう:そんな時だからこそ、余計なエネルギーを使わない。
関先生:そう。「テスト中に寝る」ってふざけているように聞こえますけど、これって本当に大切なことなんですよ。3秒でもいいから目をつぶれって思います。集中力っていうのは続かないものなので。
多くの人が真面目だから、続けなきゃいけないと思ってしまう。一流の人はずっと集中していると思い込んでいる。でも、実際そんなことはありえない。
ほんとTOEICってツラいし、嫌なんですよ。TOEIC以外でも、スポーツのプロ選手だって本番前に「楽しんでこよう」とか言いますけど、ツラかったりするから「楽しむ」って言い聞かせて鼓舞してるんですよ。実際はプレッシャーに押しつぶされそうなことも多い。
だからこそ、ツラいという気持ちを素直に受け入れて、少しでも楽する工夫をみつける。それが大事。
ゆう:そうは言っても、本番でリラックスするのって難しいですよね。気持ちの切り替えはどうされていますか?
関先生:いつも勉強しているペースに気持ちを落としこむこと。「テストに挑むぞ!」ってなると誰でも緊張してしまうので、「いつも勉強している感じ」をイメージすると気が楽になります。
その分、いつもの勉強を本気で取り組むこと。それこそ、テスト本番をイメージした勉強をするというのも良いんじゃないかと思います。
緊張しすぎると、リスニング問題で聞き逃したりしてそこから一気に負のスパイラルで崩れていきますからね。本番の気持ちやテンションって大切です。
ゆう:もし、聞き逃してしまったらどうすればいいのでしょう?
関先生:根拠なき自信でマークすることも大切ですよ。無理に戻ってやりなおすことは絶対ダメ。みんな注意しても焦ってやっちゃうんですけどねえ。
サッカー選手だってラグビー選手だってみんな言いますよね。「切り替えが大事」って。切り替えられるかどうかが、その先の結果に繋がりますからね。
合ってたらラッキーくらいの感じでいいですよ。迷ったら自分の中のルールに従って、考えずにマークしちゃえばいいんです。
あとは、今まで出ていない数字や記号を選ぶというのもあります。その選択肢を把握するために、前提として全問正解している自信がないとできない技ですけどね。(笑)
ゆう:根拠なき自信でマークする。いざとなったらやってみます。本日は、ありがとうございました!
関正生先生の詳細はコチラ
TOEICは長い。だからこそ思い切ってリフレッシュを。
書いた人→ゆう
モチベーションや集中力について関先生から、面白い話を沢山お聞きすることができました。
トイレ休憩や寝てしまうことは衝撃的。でも、一番現実的なリフレッシュ方法なんですよね。本当に2時間解き続けるのは難しい。だからこそ、いかにエネルギーを消費しないか。これを意識したいものです。
TOEICで800点を目指す記事まとめ
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