TOPIX: | 1196.28, | -12.6% (1w), | -22.7% (YTD) |
Nikkei225: | 14952.61, | -11.1% (1w), | -21.4% (YTD) |
S&P500: | 1864.78, | -0.8% (1w), | -8.8% (YTD) |
USD/JPY: | 113.3, | -3.1% (1w), | -5.7% (YTD) |
EUR/JPY: | 127.5, | -2.3% (1w), | -2.4% (YTD) |
Oil(WTI Futures): | 29.44, | -4.7% (1w), | -20.5% (YTD) |
2月第2週(8-12日)は、日本、そして、世界の市場が大荒れとなった。日経平均株価は週間で11%安の1万4952円61銭で引け、下げ幅はリーマンショック直後の2008年10月以来の大きさとなった。オプション市場では日経平均株価のボラティリティは、50%以上に跳ね上がった。こちらも、東日本大震災のあった2011年3月以来の高水準である。この間、円高が進んでいるが、ドルで見た日本株も10%近く下落しており、その下落率は世界の中で際立っている。
政局に注目しがちな日本のマスコミは、今回の日本株の暴落や円高も、日銀のマイナス金利政策の導入をその原因にしようとしているが、これらは世界的な「安全資産への逃避」と考えるとよく理解できる。端を発したのは、ドイツ銀行の破綻懸念である。
●ドイツ銀行の株価の推移
28日、ドイツ銀行は2015年12月期決算で純損益が68億ユーロ(約8800億円)の赤字となったことを発表した。年間での赤字はリーマンショックの2008年以来で、赤字額は過去最大である。実際には、発表前からドイツ銀行の経営不振は噂されており、新たな金融危機の火種となることが警戒されていた。世界的に安全資産への逃避が起こっていたのだ。
●リーマンショック以上の危険性を秘めるドイツ銀行の危機回避を阻む複数の要因
http://hbol.jp/82434
安全資産として選ばれたのは、金と円であった。原油先物が再び30ドルを割ったこととは対照的に、金価格は上昇を続けている。また、リスクオフの局面では円が買われる。オイルマネーの縮小や、米国での金利引き上げが難しくなったことで、さらに円高は加速した。そこに、日本企業の業績悪化も重なり、株価が大きく下落した。日銀のマイナス金利導入が、今回の株価下落の犯人だとする説は間違っているだろう。
●なぜマイナス金利で株価は下落し円は高くなるのか?
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52073710.html
結果論だが、こうした世界的な円高、株安の流れが起こる前に、日銀がマイナス金利という新たな緩和策を打ち出したことは、ベストに近いタイミングであったかもしれない。マイナス金利政策の発表がなければ、さらに円高に進んでいてもおかしくなかった。
2月第3週(15−19日)は、春節明けの中国市場に注目が集まる。また、12日金曜日に、ドイツ銀行が信用不安を否定するため自ら6000億円程度の無担保優先債を買い戻す計画を発表しており、大きく下落してた金融株が反発した。週末にかけて米国市場、欧州市場ともに上昇した。また、政府・日銀の介入への警戒からか、1ドル=110円まで進んでいた円高も、113円程度まで戻した。これらを織り込むため、週明け月曜日の日本株は、大幅なギャップアップではじまるだろう。
引き続き、ボラティリティの高い週になりそうだ。
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日本株
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移
出所: 日経新聞社
サイズ/スタイル/セクター別の週間パフォーマンス(2016/2/5-2/12)
出所: 東証、日経新聞社、セクター指数はTOPIX17業種
個別銘柄の週間パフォーマンス(2016/2/5-2/12)
出所: 会社四季報、Yahoo!ファイナンス
FX
直近1年のドル円とユーロ円の推移
出所: セントラル短資
イールドカーブ(2016/2/12)
出所: Bloomberg.com
主要通貨の週間パフォーマンス(2016/2/5-2/12)
出所: セントラル短資
外国株とコモディティ
直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]
出所: Yahoo!ファイナンス、Bloomberg.com
地域別株価指数とコモディティの週間パフォーマンス[USD](2016/2/5-2/12)
出所: iShares: MSCI Japan (EWJ), MSCI Kokusai (TOK)、MSCI Core Europe (IEUR), MSCI All Country Asia Pacific ex Japan (AAXJ), MSCI Emerging Markets (EEM), GLOBAL REIT ETF (REET). Bloomberg.com: Oil WTI Futures (CL1), Gold Futures (GC1)
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今週のマーケット・イベント
2月15日(月):
日10-12月期GDP
日12月第三次産業活動指数
中国1月貿易収支
ASEAN首脳会議
ドラギECB総裁講演
株式市場休場:米国(プレジデンツデー)、カナダ
決算:MS&AD、電通、キリン、他
2月16日(火):
日1月首都圏新規マンション発売
独2月ZEW景況感指数
米2月NY連銀製造業景気指数
米12月対米証券投資
決算:クボタ、他
2月17日(水):
日12月機械受注
日1月訪日外客数
米1月住宅着工戸数・建設許可件数
米1月生産者物価
米1月鉱工業生産・設備稼働率
FOMC議事録(1月26・27日開催分)
決算:ブリヂストン、他
2月18日(木):
日1月貿易統計
中国1月消費者物価・生産者物価
EU首脳会議
米2月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数
決算:米Wal-Mart Stores、他
2月19日(金):
日12月全産業活動指数
日1月日本製半導体製造装置BBレシオ
ユーロ圏2月消費者信頼感(速報)
米1月消費者物価指数
2月20日(土):
2月21日(日):
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