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みおつくし(2013/11/01)
みおつくし(2013/11/01)
堺市長選挙維新に衝撃
正念場を迎える橋下構想(その4)
 9月29日、堺市長選挙が行われ、橋下大阪市長率いる大阪維新の会の新人候補・西林克敏氏と、民主党が推薦、自民党が支持、共産党が自主的に応援する現職・竹山修身氏の一騎打ちは、竹山氏198,431票に対し西林氏140,569票で、竹山氏が大差をつけて再選を果たした。
投票率は50.59%で、前回の43.93%を大きく上回った。
「堺はひとつ、堺をなくすな」
 今回の堺市長選挙は「都」構想の是非を真正面から問う初めての選挙となった。2011年11月の知事・市長のダブル選挙でも争点は「都」構想と言われた。しかし、実際の選挙戦では、橋下氏は「都」構想の説明をほとんどせず、「いまはネズミ色の24区を二四色豊かな大阪に」「大阪市をバラバラにしません」などと、逆に争点をぼかし、「都」構想の重要事項を隠し続けた。
 府・市の法定協議会で特別区設置をめぐる審議が進む現在、さすがの橋下氏も、今回ばかりは堺市を廃止するという重要事項を隠し通すことができなかった。竹山陣営が選挙戦を通して繰り返した「堺はひとつ、堺をなくすな」の合言葉が市民に浸透し、危機感を広げ、選挙への関心を高めていった。
 朝日新聞社が行った投票の出口調査によれば、「都」構想に賛成は38%、反対は55%。賛成する人の91%が西林氏に、反対する人の94%が竹山氏に投票。支持政党別の投票先は、自民・民主・自主投票だった公明支持者の8割、共産支持者の9割、無党派層の7割が竹山氏に投票、維新の会支持者の9割が西林氏に投票していた。朝日の分析記事は「争点に対する賛否でこれほどくっきり分かれたケースは珍しい」(9月30日朝刊)と述べている。橋下氏は、自ら打ち上げた「都」構想への参加がまさに争点となった選挙で敗北したのである。
政治運動の導火線となった前回の堺市長選挙
 思い起こせば、橋下氏の現在まで続く政治運動の導火線に火がついたのが、4年前の、2009年9月に行われた堺市長選挙であった。
 選挙戦は、自民・公明両党が推薦し、民主党府連が支援する現職・木原敬介氏に対し、橋下知事と自らが主導する「首長連合」が新人・竹山氏を応援するという構図となった。
 この選挙への橋下氏の力の入れようは異様で、堺市に乗り込み、応援演説する日数は、告示日から投票日までの14日間のうち、じつに9日間にも及んだ。その応援演説で橋下氏は、「堺市には太った馬がいる。何もしないで市役所で寝ているだけの馬がいる。そんな馬にはもっとムチを入れて速く走るようにしなければなりません。この堺から No を突きつけましょう」などと、木原氏を中傷する扇動演説を繰り返した。結果は竹山氏の圧勝であった。
 橋下氏はこの選挙になぜ介入したのか。自身の「扇動力」を試す絶好のチャンスととらえた、と推測する。堺市長選挙勝利から3ヵ月後の2010年1月、初めて「都」構想に言及。4月には地域政党・大阪維新の会を旗揚げし、「都」構想の実現を1点突破口にした政治運動に乗り出す。
正念場に立つ橋下構想
 この3年あまり、橋下氏と維新の会は大阪の選挙で向かうところ敵なしであった。選挙で示された高い支持が、橋下氏の強気の政治姿勢の支えであり、「都」構想の推進力であった。それだけに、堺市長選挙敗北の衝撃は大きく、その余波は現在もなお続いている。
 選挙で示された堺市民の「都」構想への不参加の意思表明は、府・市の法定協議会の審議に影響を及ぼし、その後の両議会の議決や、2014年秋に想定される、大都市地域特別区法が義務づけた大阪市民の住民投票にも大きな影響を及ぼすであろう。住民投票まであと残り1年を切った。 D


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