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ニューハンプシャー州 サンダース氏とトランプ氏 勝利確実
2月10日 14時07分

ニューハンプシャー州 サンダース氏とトランプ氏 勝利確実
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アメリカ大統領選挙に向けた候補者選びの序盤戦のヤマ場となるニューハンプシャー州の予備選挙は開票が続いていて、民主党ではサンダース上院議員が、共和党ではトランプ氏が勝利を確実にしました。
アメリカ東部ニューハンプシャー州で9日行われた民主・共和両党の候補者を選ぶ予備選挙は、現在、開票が続いています。
このうち、与党・民主党は集計率79%の時点で、格差の是正を前面に掲げるサンダース上院議員が60%、女性初の大統領を目指すクリントン前国務長官が38.3%となっており、サンダース氏が勝利を確実にしました。
サンダース氏は支持者らを前に、「今回、勝利したことで既成の政治や経済に対するわれわれのメッセージは全米中に響き渡った」と述べ、手応えをアピールしました。
一方、野党・共和党は集計率77%の時点で、不動産王のトランプ氏が34.5%、オハイオ州のケーシック知事が16.4%で、トランプ氏が首位、ケーシック氏が2位を確実にしています。
トランプ氏は支持者を前に演説し、「私はアメリカを再び偉大な国にする。サウスカロライナに行くぞ、勝利するぞ」と述べ、自信を示しました。
また、共和党では、3位の座を巡って、初戦のアイオワ州の党員集会では1位だったクルーズ上院議員、ブッシュ元フロリダ州知事、初戦で躍進を見せたルビオ上院議員が激しく争っています。
今回のニューハンプシャー州の予備選挙では、初戦でクリントン氏と大接戦を演じ僅かな差で2位となったサンダース氏と、事前の世論調査でトップだったものの2位に終わったトランプ氏がともに勝利し、今後、民主・共和両党ともに候補者選びに向けた戦いが激しさを増しそうです。

サンダース氏が勝利宣言

アメリカ大統領選挙でニューハンプシャー州の予備選挙で勝利を確実にした民主党のサンダース上院議員は、日本時間の午前11時すぎ、熱狂的な歓声を受けて支持者の前に姿を現しました。
サンダース氏は、冒頭で敗北を認めたクリントン氏への謝意を示したうえで、「ニューハンプシャー州の皆さん、ありがとう!支持者の皆さんのエネルギーが勝利につながった。今回、勝利したことで既成の政治や経済に対するわれわれのメッセージは全米中に響き渡った。われわれの国の政治はすべての国民のためにあるのだ」と述べてみずからの勝利を宣言しました。

サンダース氏とは

バーニー・サンダース氏は74歳。東部バーモント州選出の無所属の上院議員ですが、民主党の指名獲得を目指しています。
1日に行われたアイオワ州の党員集会では、クリントン前国務長官を0.2ポイント差まで追い詰める大接戦を繰り広げました。
サンダース氏は、みずからを「民主社会主義者」と名乗り、格差の是正などの訴えはアメリカの政治に不満を持つ若者を中心に支持を広げていて、アイオワ州の党員集会でもこうした層が支持したとみられています。
サンダース氏は、クリントン氏について「超富裕層から多額の献金を受け取った」などと批判し、立場の違いを強調しています。
予備選挙が行われるニューハンプシャー州は、リベラルな土地柄や地元に近いことなどからサンダース氏が優位とみられていて、事前の世論調査でもサンダース氏がクリントン氏をリードしています。
ただ、全米規模の調査ではクリントン氏が首位を維持していて、サンダース氏の勢いがどこまで続くのかは不透明です。

トランプ氏が勝利宣言

ニューハンプシャー州の予備選挙で勝利を確実にした共和党のトランプ氏は、日本時間の10日正午ごろ、支持者を前に演説し「ニューハンプシャーの皆に感謝したい。ニューハンプシャーの皆を愛している。君たちが始めたんだ」と述べて、勝利を宣言しました。
そのうえで、「私はアメリカを再び偉大な国にする。われわれは中国や日本を打ち負かす。貿易でメキシコを打ち負かす。われわれの国から多くの金を奪い取る国々を打ち負かす」と述べて、経済大国、アメリカを守ると訴えました。
また、オバマ政権が推進してきた医療保険制度改革や銃規制強化などの政策を批判したうえで、「私は、神がこれまでに創造したなかで最も雇用を創出する大統領になる」と強調しました。
さらに、トランプ氏は「私たちは、すばらしく、速く、強いことをやる。世界は再び私たちを尊敬するだろう。私を信じろ。私は、アメリカを再び、そしてかつてなく、偉大な国にする。サウスカロライナに行くぞ、勝利するぞ」と述べて、支持を呼びかけました。
トランプ氏は、2位に終わった初戦のアイオワ州の党員集会では、選挙の大勢判明後、短く演説しただけでしたが、勝利を確実にしたこの日は、およそ15分にわたるトランプ節で喜びをあらわにしていました。

トランプ氏とは

共和党のドナルド・トランプ氏は東部ニューヨーク州出身の69歳。全米にホテルやカジノ、ゴルフ場などを数多く所有する「不動産王」として知られ、資産額は日本円にして5000億円を超えると言われています。
去年6月に立候補を表明してから、過激な発言を繰り返してはアメリカ国内外から激しい批判を浴びてきましたが、支持率への影響は少なく、全米規模の世論調査ではほかの候補をリードしてきました。
しかし、初戦のアイオワ州の党員集会では、キリスト教保守派のクルーズ上院議員に敗れて2位となったほか、3位につけたルビオ上院議員にも僅差に迫られ、草の根での組織力の弱さが指摘されました。
今回、予備選挙が行われるニューハンプシャー州では、直前の世論調査の平均値でほかの候補を引き離してリードしています。
トランプ氏は、ニューハンプシャー州で勝利して勢いを取り戻すために、オバマ大統領や民主党のクリントン氏を批判し、「アメリカを再び偉大な国にする」と訴える選挙広告を流しているほか、アイオワ州での初戦のあと、直ちにニューハンプシャー州に入り集会を開くなど支持固めに力を注いでいます。

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