ニュース詳細
長期金利 初の0%に低下 過去最低更新2月9日 11時58分
k10010403161_201602091206_201602091226.mp4
9日の国債の市場では、世界経済の先行きに対する懸念から比較的安全な資産とされる国債を買う動きが強まり、長期金利の代表的な指標になっている満期まで10年の国債の利回りは過去最低を更新し、一時、初めて0%まで低下しました。
9日の国債の市場は、取り引き開始直後から国債を買う動きが広がりました。その結果、長期金利の代表的な指標になっている満期が来るまでの期間が10年の国債の利回りは過去最低を更新し、一時、初めて0%まで低下しました。
これは、原油価格の下落で産油国の経済が打撃を受け、エネルギー関連の企業の業績も悪くなるとみて、世界経済の先行きへの懸念が強まっていることや、日銀が金融機関から預かっている当座預金の資金の一部にマイナス金利を導入すると決めたことで、今後も国債が買われるという見方が出ているためです。
市場関係者は「世界経済を引っ張ってきたアメリカ経済への懸念もここに来て広がっている。このため投資家は株式を売って比較的安全な資産とされる国債を買う動きを強めており、9日の金融市場はリスク回避の動き一色になっている」と話しています。
これは、原油価格の下落で産油国の経済が打撃を受け、エネルギー関連の企業の業績も悪くなるとみて、世界経済の先行きへの懸念が強まっていることや、日銀が金融機関から預かっている当座預金の資金の一部にマイナス金利を導入すると決めたことで、今後も国債が買われるという見方が出ているためです。
市場関係者は「世界経済を引っ張ってきたアメリカ経済への懸念もここに来て広がっている。このため投資家は株式を売って比較的安全な資産とされる国債を買う動きを強めており、9日の金融市場はリスク回避の動き一色になっている」と話しています。
「当面は混乱続くのではないか」
長期金利の代表的な指標になっている満期までの期間が10年の国債の利回りが初めて0%となったことを受けて、銀行のディーリングルームでは担当者が対応に追われました。
このうち三井住友信託銀行では、長期金利が初めて0%となった瞬間、静かなディーリングルームに驚きが走りました。三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、長期金利の低下の背景について「世界経済がここから失速に向かうのではないかという不安感から、投資家がリスクを避けようという姿勢を強めており、行き所がない資金が国債に流れ込んでいる」と話しています。そのうえで、今後の見通しについては、「これだけ長期金利が低下するのは初めての経験なので、ここから投資家がどのように動いていくのか、マイナス金利政策のもとで世の中の人たちがお金をどう動かしていくのかを予想するのが非常に難しい。当面は混乱が続くのではないか」と話しています。
このうち三井住友信託銀行では、長期金利が初めて0%となった瞬間、静かなディーリングルームに驚きが走りました。三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、長期金利の低下の背景について「世界経済がここから失速に向かうのではないかという不安感から、投資家がリスクを避けようという姿勢を強めており、行き所がない資金が国債に流れ込んでいる」と話しています。そのうえで、今後の見通しについては、「これだけ長期金利が低下するのは初めての経験なので、ここから投資家がどのように動いていくのか、マイナス金利政策のもとで世の中の人たちがお金をどう動かしていくのかを予想するのが非常に難しい。当面は混乱が続くのではないか」と話しています。