恥の多い人生を送ってきた僕ですが、今までで一番の失敗といえば、女友達にパソコンを覗かれたことかな。
先月の話ですが、大学時代の友達と鍋をしたんですよ。
男3人、女3人で。
100パーセント料理アカウントの誇りをかけて、鍋の用意して。
なんならワインも用意して、あの頃は若かったね、なんて話しながら。
気の置けない古くからの友人と飲むお酒はすごく美味しくて、気付けば目をあけられないくらい泥酔してたんです。
まぁ、泥酔したからといって、僕の部屋ですから、そのまま寝てしまえばいいわけで。
音楽をかけるためにパソコンは開きっぱなしで、よろけながらベッドに飛び込んだんですけど、
なんていうんですか。
すげー酔っ払ってるときって、動けないけど眠れない。
頭は動いてるけど身体が動かない、みたいな、一種の金縛りみたいになるじゃないですか。
僕、なってたんですよ。
あいつら、僕が寝てると思いやがって、何を思ったのか、勝手に僕のパソコンを覗きやがったんです。
薄れゆく意識の中で、僕はたしかに聞きました。
人のパソコンを覗きながら、
「これはヤバイね」
って言ってるのを。
女と男が、僕のパソコンを見て、明らかにクスクスと笑ってるんですよ。
正直いうと、焦りました。
ツイッターアカウントがバレたかもしれないって。
彼らは、こうも言ってたんです。
「秘密を知っちゃったね」
って。
目はあかないし、身体は動かないけど。
人のパソコンの画面見ながら、机の周りで絶対なんかやってるんです。
まずい。
夢を書いた秘密のノート
を見られたか。
死にたい。
ちくしょう。身体さえ動けば、人の秘密を覗き見る不届き者に神の制裁を加えてやったのに。
なんで、なんで家を提供して、鍋もお酒も全部用意して、こんな目に遭うんだ。
ちくしょう...ちくしょう...!
でも、立てない。
酔っ払い過ぎた。身体が動かない...!
しばらく白目を向いて横になっていたら、
ベッドで横になってる僕に、友達が話しかけてきました。
「そろそろみんなで帰るね。今日はありがとう」
僕は頷きますが、頭が回りません。
待て、俺はお前たちに聞きたいことがあるんだ。
待て...。
そのまま力尽きるように、眠ってしまいました。
気付けば朝になり、僕は自分を恥じました。
世の中には「酔ったら記憶がなくなる」という人はたくさんいますが、僕はそんな話を信じません。
僕は、酔って記憶をなくしたフリをするけれど、酔って記憶を失ったことはない。
忌々しい記憶でも幸せな記憶でも、だいたい全部残っています。
僕は初恋の女の子に告白するときのように緊張しながら、一緒に飲んだ女友達にLINEしました。
正直に答えてくれ。
昨日、見てはいけないものを見たのか?
しばらく経って、返事がきました。
うん、見た。
終わった───と思いました。
すぐにでもツイッターのヒデヨシアカウントを削除しないと僕は切腹することになってしまう。
念のため、一縷の望みをかけて、確認しました。
何を見つけた?
すぐに返ってきた返事には、こう書いてありました。
あんた、巨乳好きなんだね
なんだと...?
続けてLINEが入ります。
ブックマークがすごいことになってた。
まさか...
お前まさか...
こ、これを見たのか?
ブログを書くために改めてブックマークを確認したのですが、これはひどい。
思わずモザイクをかけたくなるほどにひどい。
巨乳ばっかりやんけ。
このブックマークをリア友に見られるとは、悔やみきれない失態...!
恥を背負って生きるなら、むしろ切腹すべし
と戦国時代なら言われたかもしれません。
むしろ私は貝になりたい。
でも、ですね。
平成に生きる僕は、思うんです。
おっぱいに罪はないって。
最近、年下の女の子に「幸せの定義ってなんですか?」って聞かれたんです。
そのとき僕は酔っ払ってて大切なことを伝えられなかったんですけど、今なら言える。
おっぱいだよ、と。
幸せとは、おっぱいなんだよ、と。
見ているだけで優しく温かい気持ちになれる。
それって、幸せそのものなんじゃないかって。
その胸に詰まっているのは脂肪なんかじゃなくって、「幸せ」なんだよって。
そう伝えたい。
そんなちょっとイイ話を、僕のパソコンを盗み見た女友達にしてやったら、
一言で
キモい
と返ってきました。
大切なモノは失って初めて気付くもの、と言いますが、女性におっぱいの素晴らしさはなかなか理解されないようです。