5月から難しくなるTOEIC、韓国で駆け込み受験者が急増

 TOEICは元々、ETSが1979年に日本経済団体連合会(経団連)などの要請に応えて開発したテストだが、韓国はアジア諸国の中でも特に「TOEIC熱」が高い。年間受験者数は03年から日本(同年約150万人)を上回っており、人口に対するTOEIC受験者の比率は世界最高水準だ。最大野党「共に民主党」の安敏錫(アン・ミンソク)国会議員が公表した資料によると、08年から13年までの6年間、韓国のTOEIC受験者は延べ1219万人で、支払われた受験料は4841億ウォン(約486億円)余りと集計された。年平均200万人以上が800億ウォン(約80億円)を超える受験料を払ってテストを受けているのだ。

 TOEICへの高い依存度を下げようと、ソウル大は1999年に英語能力検定試験(TEPS)を、韓国教育課程評価院は2012年に国家英語能力評価試験(NEAT)をそれぞれ開発した。だがTEPSは政府や一部の学術機関で限定的に使われる程度で、NEATは受験者が年6000人を下回り15年に廃止された。ソウル大のクォン・ヒョクスン英語英文学科教授は「短期間にスコアを満点近くまで引き上げることもできるTOEICは、英語能力を評価する信頼の置ける指標とは見なし難い。TOEICへの依存度を下げ、英語能力を向上させられる評価方式を模索すべきだ」と指摘している。

キム・ギョンピル記者 , キム・サンユン記者
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