10:41 2016年02月14日
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ロシアは世界最大の穀物輸出国になりつつある

ロシアは世界最大の穀物輸出国になりつつある

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ロシアは2016年世界最大の穀物輸出国になるかもしれない。ウォールストリートジャーナル誌が米農業省の予測レポートを引用して報じた。

米農業省の予測では今年ロシアの小麦輸出量は2350万トン。この数値は昨年比3%増。一方で米国の小麦輸出は2180万トンで45年で最低の数値になるものと見られている。

今年、世界の農産物市場は著しい変貌を遂げる。世界の大多数の通貨の対ドルレートが下がったために、米国産の小麦は輸入国にとってはあまりに高値となる一方で、逆にロシアの農産者はルーブル安のおかげで世界市場で新たなポジションを獲得するチャンスを得る。

ロシアはすでに2002年の時点で穀物を輸出する側に転じていた。このときを境にロシアは徐々に穀物輸出国としての立場を強化していった。 ロシア穀物連盟のアレクサンドル・コルブグ副会長はルーブル安は穀物市場へのロシアの進出を早める要因にすぎないとして、次のように語っている。

「これ(ルーブル安)は複数あるファクターのひとつに過ぎず、唯一のファクターではない。どんな市場に入る場合もロシアには容易いことではなかった。誰もロシアの参入を待ち受けてはおらず、特恵など与えてくれはしなかったからだ。だから参入できたのはひとえにロシアのビジネス界が専門的に作業を進め、持てる優位性を示し、我々の生産物のほうがいいことを証明できたからに過ぎない。こうして苦労して勝ち取った市場から誰かがロシアを締め出すこと出来るとは思わない。」

ロシア経済を牽引する生産物といえば、以前はエネルギー資源と兵器の輸出とされてきた。ところがコルブグ副会長によれば、既に現時点で状況は激しい勢いで変化している。すでに昨年で農産品の輸出による収益が兵器輸出の収益を上回った。この額は天然ガス輸出による収益のおよそ半分に相当する。

コルブグ副会長は多くの点でまさに穀物がロシアの輸出の新たな顔の決めてになっているとして、さらに次のように語っている。

「今日、我々が穀物を輸出する先は100カ国。アフリカ市場にも参入したが、実はこの市場は輸出業者にとっては非常に難しい場所だ。例えばナイジェリア。ここは昔からプレミア級の穀物を買い占めてきており、質に関しては非常に厳しい要求をつきつけてくる。そのナイジェリアからロシアの穀物生産者が締め出したのは圧倒的シェアを誇っていた米国産穀物だった。このほか南アにも穀物供給が行なわれている、ロシア産穀物はラテンアメリカでも知名度が高く、メキシコでもそうだが、これは文字通り米国の鼻先に位置する国だ。」

ロシアの農産複合体における成長傾向はますます勢いを増している。ポジティブな動きは園芸にも畜産にも現れている。専門家らは、今ある国内の穀物総生産量の成長が今後も維持されれば、今後10-15年たらずのうちに生産量は2倍に増え、2億トンレベルに達すると予想している。 

 

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全てのコメント

  • catss4
    遺伝子組み換えではない 農薬漬けではない
    安全な食物を待ってます。 ロシアから。
  • Kozi Moto
    どうしたら、日々、今よりはましな食品を口にすることができるか?
    richardkoshimizu.at.webry.info/201309/article_123.html
    どうしたら、日々、今よりはましな食品を口にすることができるか?
    医者に行くと、様々な対症療法の薬を処方されます。「この薬を飲むと、1000人に二人の発症率が1000人に一人になるから....」と、薬が山積みにされる。飲まなくても大勢に影響のない薬が大量に投与される。むしろ、副作用で体が痛めつけられるケースが多々ある。
    食品も同じ。食品メーカーは、「品質不良で10万ケース回収」なんて言う目にあいたくないから、様々な添加剤を放り込んで何日たっても変質しない食い物を作り上げる。売れ残りを回収しなくて済むから、コストが下がる。儲かる。
    色が鮮やかな方が売れる....から、色素を入れる。てかてかしている方が見栄えがいいから、食感がもちもちしている方が人気があるから、腰のあるうどんが好まれるから....こんな感じで食品添加物がどんどん積み上がっていく。結果、薬まみれの食品が市場に蔓延する。添加しなくても食するに不都合な食品は製造できるのに。添加した方が製造者に有利でよく売れるから無用なもの、有害なものを添加する。
    一方、健康志向の強い消費者は、商品のパッケージの裏側を必ず読む。おかしな添加物の記載があればその場で購入対象から外す。なるべく自然なものを....と希望する消費者が「これなら大丈夫」「まあ、許容範囲」と認めた商品がよく売れるようになれば、コストも下がってくる。たくさん売れれば、商品の回転率が上がって、新鮮なうちに売り切れるようになる。コストも下がって値下げできる。「よいものは高いもの」ではなくなる。
    日本で売られている煙草のほとんどが添加剤入りの毒物。一部に無添加の外国製たばこがあり、結構根強い人気がある。最初は特定の店でしか手に入らなかったが、いつの間にか普通にコンビニでも売るようになった。需要があるからだ。値段はほかのタバコよりも高いのに。
    食品も同じこと。健康志向の人が特定の商品を買い続ければ、市場に定着する。少し高くても売れる。業者もこの点に着目して「健康志向商品」に力を入れる。少なくとも今よりは安全な食品が、市場で容易に手に入るようになる。食品選びの結果、健康を手に入れたと感じる消費者が増えれば、爆発的に消費が増える。逆に薬品まみれの食品は市場から後退する。
    こんな自然な流れをつくるには、結局、消費者の啓蒙、池田先生の全国行脚による教育が必要かもしれません。
    食品添加物の危険性、自然食品のおいしさを国民に知らしめないと。このままでは1億総病人になってしまう。
    独立党にしかできない仕事かもしれません。
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