朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は5日午後9時から中国の習近平・国家主席と45分間にわたり電話で会談し、北朝鮮による核実験や長距離ミサイル発射予告に対する対応などについて意見を交換した。大統領府が明らかにした。両首脳による電話会談は、先月6日に北朝鮮が4回目の核実験を行ってから30日過ぎてやっと実現した。今回の会談は中国側の要請によって行われたという。
朴大統領は「北朝鮮の挑発的行動は韓半島(朝鮮半島)だけでなく、東北アジアや世界の平和にとっても脅威だ。そのため今度こそ北朝鮮の態度を変えられるような厳しく実効性のある国連決議を安保理が採択し、国際社会の断固たるメッセージが直ちに行動に移されなければならない」と強調した。また大統領府によると、朴大統領は「安保理の常任理事国であり、北朝鮮に対して様々な手段を行使できる中国が積極的に協力してほしい」と要請したという。
これに対する習主席の発言については、中国側との協議によりすぐには公表されないことになっている。ただ習主席は「核実験とミサイル発射には反対する」と明言はしたものの、一方で「対話を通じた努力を今後も継続し、緊張が高まることだけは避けなければならない」とするこれまでの立場を繰り返したようだ。北朝鮮に対する制裁のレベルについての、双方の立場の違いを埋めることはできなかった。習主席は今月2-4日に中国外務省の武大偉・韓半島(朝鮮半島)問題特別代表が訪朝した結果について伝え「中国は北朝鮮に対し、現在の緊張状態をこれ以上高めるような事件の発生は望まないことを明確に伝えた」と説明したという。
北朝鮮が4回目の核実験を強行して以来、習主席が他国の首脳と電話で会談したのは今回がはじめてだ。