LJL CS予選について

皆様 はじめまして KINGDOMのゼネラルマネージャーを務めています、児玉 信城と申します。

今回は皆様に現在開催されているLJL CS予選で起きた事について報告したくこの記事を書かせていただきました。

 

LJL CS予選でDragonflyGamingとScarZという2つのチームによるルール違反がありました。

LJLmail1

 

 

 

 

 

まず、LJLには参加資格に「日本居住であること」とあります。
これは日本に住んでいる人に参加資格があり、日本に住所をおいている人でも海外からの参加は認められないというものになります。

ScarZにはアメリカ在住NA元MasterのNova選手が所属、DFGにはカナダ在住NAChallengerの1onz選手が関与しています。

LJL運営もそれを分かっているから上画像のメールを送ってきているのです。

また、このメール以外にもDFGには個別の質疑応答があり、海外アクセスの禁止については細かく説明をしていたそうです。

そして、このメールの前にもルールブックを熟読する呼びかけがありました。

にも関わらず、今回行われたLJL CS予選Round1ではScarZのNova選手はアメリカから参加をし、DFGのsebun選手は1onz選手にアカウントを使わせ、海外から参加をしたようでした。

KINGDOMには試合開始時に毎回Reconnectを繰り返し、ギリギリ動けるpingでプレイしている選手が多数居ます。北海道、広島、岡山、奈良等地方が多いせいかもしれませんが、平均190~210pingでプレイしています。
Reconnectをしないと集団戦や小規模戦が起きた時、レーン戦で敵と自分が同時にスキルを使った時にattempting to reconnectが出てしまいます。

そんな状況の中、意図的に行われた海外アクセスに関しては非常に重いものだと受け止めてほしい所存です。

今回どういう経緯で事が発覚したかというと、私が独自に調査をし、1onz選手がDFGに関わっている事をつきとめたからです。

対戦相手なので事前に調査したところ、今回出場していたDFGのコーチsebun選手の限られたフォロワーに1onz選手が居る、1onz選手本人が日本のチームで出場している話をしていた等がありました。

また、試合当日にsebun選手が使ったNautilasに関しても疑問がありました。
sebun選手のopggを見るとこれまでのシーズン1度もRankedでNautilasを使ったことがないのです。
もちろんスクリム等で使った可能性もありえますが、「チーム練習のみでしか使わないチャンピオン」をプールにするというのはすごく珍しく難しいことです。
そして1onz選手のopggを見るとNautilasをかなり使っています。
ELOブースト発覚の原因としてよく指摘されるサモナースペルの位置は合わせたのでしょう。

今示せる物を含めて試合翌日の2月5日に運営サイドに調査をお願いしました。以下がその画像になります。

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LJL運営9改

 

 

 

 

 

(ログにもあるDFGが公開してはいけないと言われた後に試合結果を公開したツイートです。正直チーム態度もよくありません。)

 

海外からのアクセスが発覚したため、DFGの出場資格剥奪との処分が下され、下画像のメールが2月7日に来ました。
内容はDFGに対する処分の通達とその後の予選の変更についてです。

LJLmail2

 

 

 

 

 

ところが、調査をする上でScarZやその他のチームにも海外からのアクセスがあったそうで2月9日には下画像のメールが来ました。
複数チームに海外アクセスがあるため、アクセス調査の正式な結果の連絡は2月12日を予定しているという内容です。

LJLmail3

 

 

 

 

 

 

そして、その翌日に来たメールが下の画像になります。
調査の結果明確な海外アクセスのあったScarZ(この時点でScarZは海外からのアクセスを意図的に行ったことを認めていたそうです。)、
DFGにペナルティを課しながらも、その2チームを含め予選をやり直すという内容でした。

LJLmail4

 

 

 

 

 

 

この内容ではおかしい、納得はできないというのが正直な感想でした。
ですが、運営側からすれば
・VPNをいくつかのチームが使っていた。
・ScarZは2月1日時点で2月4日試合があることを知らされたチームである。
(組み合わせ発表があった1月30日当初は運営側のミスでNibbleGamingがエントリーされておらずScarZは2月11日から試合予定だった)
・DFGが替え玉も海外アクセスも認めてない主張をしている

ということで思い切った裁量を下せない状況にあることも分かりました。

 

ScarZ側からすれば試合日程がもっと早く分かっていれば4日までにNova選手を日本に来させていたという主張が出来るのでしょう。

実際2月11日には間に合うようにNova選手は日本に来ています。
ですが、そもそも参加資格を満たしてない選手がエントリーして、実際試合に参加していたプロゲーミングチームに驚かされました。
今大会はリザーブ登録も必須でした。なのでリザーブが居ないということはありえません。リザーブを出しても良かったのでは?
また、試合日程発表が遅れたScarZとNibbleGamingには特別措置としてマッチ中の選手交代が認められていました。
実際にScarZはBo3のマッチ中に特例で選手交代をしています。

 

上記の運営判断に納得の出来なかった私はLJL運営の方と電話をし、そのやりとりの中で証拠がほしいと言われ以下のDFGマネージャーとのSkypeチャットログを送りました。

また、SkyRocket、SaikyoMakinyanと連名で意見書も出しました。

DFGchat1DFGchat2DFGchat3

 

 

 

 

 

 

このチャットログはDFGが替え玉を認めているものだと思いましたが、運営は「DFGが否認しているため」証拠と断定できないという判断でした。

ルールを犯し、虚偽の報告をしているように思えてなりません。

 

そして昨日の最終通達が下の画像になります。

LJLmail5

 

 

 

 

 

そして、今後の予選続行にあたって

・VPNの使用禁止
・日本サーバー若しくはKRサーバーでの実施
・ボイスチャットのチェック

 

の条件を提示しましたが、現時点でNAサーバー以外での続行は難しいとの回答がありました。

率直に「またやるでしょ」と思ってしまうほどの処分と対処方法です。

 

ですが、これ以上は運営として処分出せないのも分からなくありません。

 

私たちマネージャーという立場にある人間が、大人が、若いゲーマー達にルールを守ること、ゲームをして過ごしていく中で必要なことを教えていくことこそ今のe-sports業界に必要なことではないのでしょうか。
業界を作るということ、夢を与えるということはそういうことじゃないのでしょうか。

先ほども申し上げましたが、180pingと二桁pingではかなりの違いが生まれます。

実力もパフォーマンスも変わってきます。

このゲームにおいて、日本の大会をNAサーバーで開催という今回の特殊な状況下において、とても重要な違反だといえます。

私たちチームにとって大会を開いてくれるということは、出番を見せ場を作ってくれるということでとても運営には感謝をしています。

ですが、このままこの処分で大会が続行されるということにおいては大会の公正さが汚されていると思えます。

ルールを守って参加しているチームとの公平性が保たれているようにも思えません。

運営から予選延期とScarZ、DFGの海外アクセスによる処分の発表がある予定ですが、上記の断定をしたので、処分に至る経緯や疑惑があったことは公表されないそうです。

今回このように事実を公表しても運営側の決定は変わることはあるとは思っていません。

更に言えばこのまま運営の判断で不正がなく予選を続ければKINGDOMはLJL CSに出場出来るでしょうが、このような不正にきちんとした処分が下されない上に、一度ルールを破ったチームが出場しているという事実に疑問を拭いきれません。

KINGDOMには今回がラストチャンスと思ってプロゲーマーを目指してる選手も居ます。他のチームにもそういった選手は居るでしょうが。

彼らと覚悟を決めて今回の発表にいたりました。みんな真剣にやっています。選手も、チームも、企業もガチです。もうゲームは遊びではありません。

逆に事実を公表した私たちが出場停止などの処分を受けてしまう大会であれば出場できなくてもかまいません。そのつもりです。

その中でルールを破ったチームが少しの処分で大会に出場し続けているというこの異常事態を皆様に知っていただきたかった、

こんなチームが日本のe-sports競技シーンを作り上げようとしていいのかと問いかけたかったのです。

今回の結果は変わらないかもしれないです、それでもこれからの大会で、これからのe-sports業界でこのような事が一切なくなることを何より祈っております。