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北海道沖の津波観測水圧計 米で見つかる
2月13日 15時01分

北海道沖の海底に設置され、5年前の巨大地震のあと回収できないままになっていた津波を観測する水圧計が、およそ7000キロ離れたアメリカの西海岸に流れ着いていたことが分かり、日本の研究者の元へ返還されました。水圧計には当時の津波の観測データも残っていたということで、研究者はさらなるメカニズムの解明につなげたいとしています。
この水圧計は、東北大学の研究グループが6年前の平成22年6月に、北海道・根室沖の深さおよそ3300メートルの海底に設置した、水圧の変化で津波などを観測するものです。巨大地震の3か月後に回収しようとしましたがうまくいかず、グループでは海底で土砂に埋もれた状態で回収が困難になっていると考えていました。
ところが去年夏になって、およそ7000キロ離れたアメリカ西海岸のワシントン州・シアトル近郊に流れ着き、保管されていたことが分かり、先月、現地を訪れた東北大学の日野亮太教授に返還されました。状態はよく、巨大地震の際に根室沖で高さおよそ50センチの津波が発生していたことを示すデータも記録されていたということです。
5年前の巨大地震については、震源域の北側に当たる岩手県沿岸で津波の高さがなぜ20メートル以上に達したかなど、いまだに解明されていない点が多く残されています。日野教授は、「ほとんど元の状態のままで、見つけた方には本当に感謝したい。今回見つかったデータを5年前の巨大地震のメカニズムのさらなる解明に役立てていきたい」と話しています。

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