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“拉致被害者の調査中止” 政府は全力の取り組みを
2月13日 12時06分

“拉致被害者の調査中止”  政府は全力の取り組みを
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北朝鮮が拉致被害者らの調査を全面的に中止するなどと発表したことについて、拉致被害者の家族からは、事態を冷静に受け止めながら改めて政府に対し、肉親の帰国につながる全力の取り組みを求める声が上がっています。
このうち拉致被害者、横田めぐみさんの母親の早紀江さんは13日午前、自宅で取材に応じました。この中で早紀江さんは、「今までもずっと北朝鮮にそういう対応を取られてきたので、『またやっぱりやったなあ』と受け止めています」と心境を語りました。
そのうえで、「私は『けんかをしましょう』と言っているのではなく、北朝鮮にも日本にも本当に平和になってほしいし、被害者を帰してくれたら北朝鮮に何も言うつもりはありません。みんなが元気で帰って来れば、ほかに何も望むことはありませんので、あとは政府に本気と賢い知恵と行動力を発揮していただき、世界の人たちとも連携して北朝鮮としっかり対話し、間違いのない対応をお願いしたい」と求めました。

有本恵子さんの父親「強い態度で臨んで」

神戸市の自宅で取材に応じた拉致被害者、有本恵子さんの父親の明弘さん(87)は、「再調査に合意したときは、拉致問題が解決するのではないかと期待したが、調査結果の報告が延期になったときから北朝鮮のいつものやり方だと思っていたので、それほど落胆していません」と話しました。
そのうえで、「北朝鮮は、みずから不利な状況を作っていると思う。拉致問題は日本単独で交渉するしかなかったが、核実験とミサイル発射が行われた今、日本政府には国連やアメリカなど各国と連携して強い態度で臨んでほしい」と求めました。

曽我ひとみさん「焦り感じる」

帰国した拉致被害者のうち、一緒に拉致された母親の消息が分かっていない曽我ひとみさんが、地元の新潟県佐渡市を通じてコメントを出しました。
この中で曽我さんは、「正直、焦りを感じています。母が高齢で時間に限りがあると思っているからです。この10年余り、事態は何も進展していません。難しい駆け引きなど分かりませんが、何らかの交渉ができる余地があるのなら、どんな方法でもいいので1日も早く家族を取り戻せるようにしてください」としています。

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