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住基カード偽造の医師、患者の年金手帳と預金通帳で申請
京都市上京区の精神科医師・清水光明容疑者(42)が、交通違反切符に男性患者の名前で署名したなどとして有印私文書偽造・同行使容疑で13日に逮捕された事件で、清水容疑者が警察官に示した男性名義の住民基本台帳カードは、男性の年金手帳と預金通帳を使って申請されていたことがわかった。
京都府警中京署は、清水容疑者が男性になりすまして交付を受けたとみて経緯などを調べる。
同署によると、清水容疑者は昨年1月と同11月に交通違反で摘発された際、男性名義の住基カードやパスポートを示して男性を装ったとされるが、それらの名前や住所は男性のもので、顔写真は清水容疑者のものだった。清水容疑者は容疑を認め、自身の免許証は保有していることから、違反点数などを逃れる目的だった可能性がある。
京都市によると、男性名義の住基カードは、男性の年金手帳と預金通帳を本人確認資料として申請され、14年11月に交付された。パスポートの申請には戸籍謄本などが必要だが、住基カードがあれば取得可能で、男性名義の住基カードを不正に入手した後、パスポートも取得したとみられる。
同署は、男性の年金手帳や預金通帳が使われた経緯のほか、他の患者の個人情報の悪用の有無も捜査する。
診療所のホームページなどでは、清水容疑者は11年に診療所を開設。エステ店なども経営し、また、「日本初の彫師ドクター」などと称してタトゥー(入れ墨)の施術もしていたという。
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住民基本台帳カード 11ケタの「住民票コード」が記録され、公的な身分証明書として利用でき、住民票の写しの交付などが受けられる。全国の市区町村が2003年8月から希望者に交付を始め、普及率は15年3月末で5・5%。発行日から10年間有効だが、マイナンバーカードを受け取れば無効となり、返納を求められる。
(2016年1月14日 読売新聞)
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