北陸新幹線「県の本気度見えぬ」 滋賀、市町長から苦言
滋賀県知事と県内市町長が県の政策課題を議論する県首長会議が9日、米原市下多良2丁目の県立文化産業交流会館であった。北陸新幹線敦賀以西ルートに関して関西広域連合が「米原ルート」優位の決定を事実上撤回したことを受け、市町長からは「県の本気度や戦略が見えない」と、米原ルートの実現へ県がより強力な対応を取るよう求める意見が相次いだ。
会議では、三日月大造知事が先月28日の関西広域連合知事・市長会合で米原ルートの再検討に至った経過などを説明。これに対し、谷畑英吾湖南市長は「何が何でも米原という思いなのか。県の本気度が見えない」と強調。山仲善彰野洲市長も「滋賀の存在感の問題だ。米原でいこうと言っていたのが、なぜ一日で覆るのか」と苦言を呈した。
三日月知事は「広域連合が(県が推す米原ルートを)堅持し得なくなったことに忸怩(じくじ)たる思いはある。(ルート選定が)ぎりぎりになり、広域連合所属の首長もぐらぐらするところがあるのかもしれない。ここは我慢のしどころだ」と述べた。
米原ルートの実現に向けた今後の戦略については、藤井勇治長浜市長が「北陸の人たちが米原で降りたいと思う湖東圏域活性化のビジョンを示すべきだ」と提案。大久保貴彦根市長は「米原ルート死守のため、与党の検討委員会に彦根市も呼んでもらうよう申し入れている」と明らかにした。
【 2016年02月10日 09時30分 】