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News Up ふるさと納税 最新事情
2月12日 13時06分

News Up ふるさと納税 最新事情
生まれ育った自治体などに寄付をすると収めた額に応じて税金が軽減されるとともに地域の特産品などが届く「ふるさと納税」。平成26年度の寄付金の合計は全国で400億円近くに達しています。人気が高まる「ふるさと納税」ですが自治体間の競争も激化。アニメとタイアップなどの新たな動きのほか、寄付を多く集めた自治体では、伝統産業の活性化や子育て支援など課題の解決につながるケースも出ています。

“特産品もらえる”人気続くふるさと納税

「松葉がにが来たぞ!あしたはかに鍋だ」。
「納税の義務も果たせるし、地元産業の活性化にもつながるし、生活は豊かに潤うし言うことなしです」。
インターネット上にさまざまな書き込みがある「ふるさと納税」。
収めた額に応じて税金が軽減されるとともに地域の特産品などが届く「ふるさと納税」は、平成20年に始まってからほぼ右肩上がりで増え、26年度の寄付金の合計は全国で400億円近くに達しています。

アニメの聖地とタイアップも

各地の自治体があの手、この手と知恵を絞る中、最近、寄付額が急増しているのが、茨城県の大洗町です。
平成26年度の「ふるさと納税」は760万円ほど。ところが、平成27年12月の1か月間だけで1億6000万円を上回る申し込みがありました。
いったい何があったのでしょうか。
大洗町によると、大手旅行代理店と提携し、申し込みをしやすくしたことが大きな要因だそうですが、アニメとタイアップしたオリジナルグッズの効果もあったようです。
大洗町は、女子高校生たちが戦車に乗って奮闘する人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台となったことでファンからは「聖地」と呼ばれているそうです。その「ガールズ&パンツァー」のグッズをお礼の品に取り入れたところファンの間やネット上などで話題になっているのです。
大洗町まちづくり推進課では「食料品や野菜など、町の特産品もとても人気ですが、アニメの効果もあると思います。今後もお礼の品の充実を図っていきたい」と話していました。

伝統産業を救う?

「ふるさと納税」で多くの寄付を集めた自治体ではどのような効果があったのかも調べてみました。『将棋のまち』として知られる、山形県天童市。平成26年度の寄付金は7億8000万円余りと、全国で5番目に多い額を集めました。
お礼の品には、特産のサクランボなどに加え、希望者には将棋の駒をつかった特製のストラップもあります。職人が、寄付をした人の名前を駒に刻んでくれる『将棋のまち』天童ならではの品です。
今年度の申込件数はすでにおよそ12万件。あまりの人気で、発送までに数か月かかることもあるそうです。市によりますと天童の将棋の駒の市場規模は縮小傾向にあり、平成25年度には、およそ1億2000万円にまで落ち込んでいました。
ところが「ふるさと納税」の効果で、平成27年度は2億円を上回る勢い、「ふるさと納税」が伝統産業の活性化にも貢献しているのです。
天童市総務部では、「多くの人に天童市が『将棋のまち』であることを知ってもらうきっかけになっています。生産が増えて駒職人からもうれしい悲鳴があがっています」と話していました。

寄付を子育て支援に!

ふるさと納税が子育て支援の充実に貢献しているケースもあります。北海道の十勝平野にある人口5000人弱の上士幌町。平成26年度のふるさと納税は、10億円近くに上り、北海道内で最も多く集めました。地元の「高級和牛」をもらえることが人気の秘密です。
上士幌町ではこの恩恵を、子育て支援に活用しようと町立の認定こども園の利用料をことしの4月から10年間、無料にすることを決定しました。
人口減少が課題となる中、「ふるさと納税」がきっかけとなり町の活性化に向けた新たな一歩がスタートしたのです。
上士幌町では「ふるさと納税がなければ、こども園の無償化はできなかったので、大変ありがたく思っています。今後も町民が住みやすいまちづくりにいかしていきたいです」と話しています。

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