Updated: Tokyo  2016/02/12 14:04  |  New York  2016/02/12 00:04  |  London  2016/02/12 05:04
 

ドイツ銀のCoCo債格付け「B+」に下げ、業績不安で-S&P (1)

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    (ブルームバーグ):ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行が発行したTier1債について、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、格付けを「BB-」から「B+」に引き下げたと発表した。Tier2永久債も「BB」から「BB-」に格下げした。S&Pはその理由として、ドイツ銀が債務を履行する能力を制限しかねない損失が今後発表される恐れがあることを挙げた。

S&Pは発表資料で、投資家向けに実行可能なクーポンや配当といった任意の支払額の計算に用いられる2つの基準に言及し、ドイツ銀の分配可能な項目のバッファーが縮小し、「ドイツの一般会計原則(GAAP)に基づく連結損失がさらに発表される可能性がある」と分析した。

ドイツ銀が先月発表した2015年通期決算で、2008年以来となる赤字を計上し、同行の株価は今年に入り39%急落。偶発転換社債(通称CoCo)と呼ばれる「その他Tier1債」(AT1債)について、2017年のクーポン支払いが困難になる恐れがあるとクレジットサイツのアナリストらが今週のリポートで指摘した。

ただS&Pはその一方で、ドイツ銀がTier1債の利払いを17年も継続できるのに十分な能力を有しているというのが「中心的な見通し」だとしている。

ドイツ銀の広報担当ルネ・カラブロ氏(ニューヨーク在勤)は、コメントを控えている。

原題:Deutsche Bank CoCo Ratings Cut by S&P on Earnings Uncertainty(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Laura J. Keller lkeller22@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Peter Eichenbaum peichenbaum@bloomberg.net Donal Griffin

更新日時: 2016/02/12 12:17 JST

 
 
 
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