鹿野幹男
2016年2月12日03時00分
東日本大震災から5年を前に、津波のすさまじさや広域避難を強いた原発事故の深刻さを「もの」で見せる特集展「震災遺産を考える―ガレキから我歴へ」が11日、会津若松市の県立博物館で始まった。記憶の風化にあらがい、「震災資料を地域の歴史資料として次世代に伝える」試みだ。
県立博物館や地域資料館などでつくる「ふくしま震災遺産保全プロジェクト実行委員会」(赤坂憲雄委員長)の主催。メンバーが被災地を歩き、集め続けた資料115点を展示した。
津波でひしゃげた道路標識、火事で焼けただれた街灯の傘、高校の体育館に残された全国大会へのカウントダウン「あと14日」の掲示板。浪江町の避難所にあった「ツシマの避難所へ向かう」とのメモ書き……続いてきた日常が突如切断され、逃避行に追い込まれた様子がうかがえる。
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