子供のころからPCが好きで、小学校時代に親父に買ってもらったPC-8001mkIIでずっとゲームしながら中学受験の勉強をしていました。当時のメディアはカセットテープ。その中に、「マリオブラザーズ」とか「信長の野望」が詰まってたんですよね。

 好きが長じて、凄く偉大だったアスキーの発行していた月刊『LOG IN』にのめり込み、地元のパソコン好きのおっさんがたのコミュニティに入って、パソコン通信を知り、若葉マークのプログラマーになって現在に至る。小学校、中学校時代に好きだったものはいまでも大切な思い出であります。

 大人になって、その偉大なアスキーを率いていた西和彦さんの話を具体的に聞く機会があり、間にいろんな人がいてすったもんだして、ああ、アスキーに、西さんに抱いていた夢は夢に過ぎなかったんだ、という結論に至るのが20代後半。そのとどめは、たぶん若い人は知らない「1ちゃんねるディーヴィー」。2ちゃんねるにたくさん悪口を書かれて頭にきた西さんが立ち上げたアンチ2ちゃんねるのご本尊。若いころは西さんがまぶしくて気がつかなかったけど、週刊誌報道でスキャンダルを書かれて頭にきた西さんが立ち上げたのが週刊アスキーと聞かされ、なぜかゲーム連載を持たせてもらって、いまでも当時の編集部にいた担当の人は他の雑誌に移られていまでもお付き合いがあります。

 さらには、西さんが金欠になったあとで頼ったCSK会長の故・大川功さんがらみ。そんなに頻繁にお目にかかれるような人ではなかったけれど、最後まで「西君を頼む、頼む」と周囲に言っていましたし、幻に終わったセガとマイクロソフトの資本提携話も、少しだけ、見させてもらって勉強になりました。

 よく考えると、そういう人生の根っこのところの体験はとても大事で、いまのスマホアプリにどっぷり嵌っている学生さんたちが、マックスむらいの動画を観て夢を持って、ってのは良く分かります。自分の人生を振り返ってみても、誰かを好きになること、信じること自体が悪いことではないのです。むしろ、問題はそれをうまい具合に利用して、村井さんを操ってる側かなあ。

 子供たちが、村井さんを攻撃するなといいたい気持ちは分かるので、不祥事のデパートみたいになってるAppBank社についてはもっと大人が「何これ」と思うような話を出していきたいと思います。子供から信頼されているマックスむらいと、上場企業取締役としての村井智健は違う、と言われても、世間は一切そういう切り分けをしないし、動画で「これから調査します」と言われても、じゃあいつ刑事告訴して、追加調査なり、第三者委員会を作るんですか、という発表が文書で出ないといつまでも指摘されると思います。 たとえ、横領をした木村さん(仮名)が悪いのだとしてもね。

 なので、まあ社会人になってまともに暮らしていれば分かるけれども、「一見、人気だから正義だ」ではなくて、「人気があるように見えても、やってはいけないことをしている」のは人気があろうとなかろうと追及の対象になる、ということです。これからいろいろ出てくるとは思うけど、気を落とさずに楽しいアプリをたくさんやって、良い青春を送って欲しいんですよね、むらいキッズには。