2016.02.12 キュレーション

焼き物の温故知新 : 渋草柳造窯、170年の実践。

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岐阜県の山間都市、飛騨高山の地にて170年以上の歴史を持つ、渋草柳造窯。

6代 渋草柳造 と次期7代目 戸田 鉄人、CEO 戸田柳平は、伝統と革新を融合させ、

まさに温故知新を体現したな作品を産み出し続けている。

 

飛騨の渋草焼は、約170年前当時、開窯にあたっては尾張瀬戸・加賀九谷という本場から職人を招きいれ、

原料も地元の良質な陶石(渋草陶石)を探索発見して使用し、飛騨九谷・飛騨赤絵と呼ばれる渋草焼のスタイルを確立していった。

(一部 : 芳国舎 HPより抜粋)

 

現在も、飛騨の渋草焼は、他地域窯元とは違い数百、数十軒単位では存在せず、

それぞれの方針とスタイルを守り続けた渋草柳造窯と芳国舎の、たった2軒のみが脈々とその歴史を紡いでいる。

 

渋草柳造窯 6代目 渋草柳造 さんが、

ドキュメンタリーシリーズWALK 3000 / HUNDRED HANS (100 HANDS) の インタビューに応えた中で、

とても印象的だったコトバ、「伝承は衰退。伝統は、革新の連続。」

過去から受け継いだ技術や価値に、試行錯誤し革新を加え、未来に遺る作品を造りつづけている。

 

まさに温故知新の精神を体現し、未来に向けて発信している姿に、

ボクはアーティストいう生き方の本質を感じた。

 

以下、ドキュメンタリーシリーズ WALK 3000 / HUNDRED HANS (100 HANDS)

飛騨高山編 シリーズをご覧になってください。

そして、百聞は一見に如かず。

現在、横浜のタカシマヤ 7Fにて、『六代 渋草柳造 戸田鉄人展 < 陶芸 > 』が開催中。

ぜひ、誉れ高き温故知新の粋(すい)をご覧になってはいかがでしょうか。

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『六代 渋草柳造 戸田鉄人展 < 陶芸 > 』

期間 : 2/10(水) から 2/16(火) ※最終日は午後4時閉場。

http://www.takashimaya.co.jp/sp/yokohama/event/syousai.html?id=4504

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渋草柳造窯

http://www.shibukusa.com/

渋草柳造:1946年岐阜県高山市生まれ。170年続く渋草焼を五代目の父の元で修行し1981年に六代目を襲名。細部にわたり神経の行き届いた造形の茶器や日用雑器をはじめ陶磁器に、華やかで格調高く描かれた枝垂れ桜は先生の代表的な作品です。

戸田鉄人:父である六代柳造先生に師事。「己の内から発する「美」への追求こそが伝統の継承」であるとする渋草柳造窯にあって、磁器、陶器、絵付け、彫陶など新たな表現を常に模索し続けています。

(引用もと)


Written by YOICHIRO MIZOGIWA

PROFILE

YOICHIRO MIZOGIWA / ブルースラッパー DAG FORCE として活動する傍ら、アーティスト活動により培われた「想いをコトバ化するセンス」「伝える為の先鋭的なアイディア」を組合わせ、様々な分野でのアートディレクション / アートワークのプロデュースを手がける。対象の持つ潜在的な欲求や、活動・行為の持つ普遍的なメッセージを、感覚的に汲み取り、わかりやすいデザインや行為、コトバ、音、映像、空間に落とし込むことを得意としている。

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