大処分市って?
2月6日13:00~明和電機のアトリエで作品やあまった部品を出血大放出しちゃうイベント。しかも部品は0円でもってけドロボーぶり
明和電機って?
青い作業着がトレードマークの土佐信道率いるアーティストユニットです。現在は上海で大展示会を行っています。(めっちゃ行きたい)
★公式サイトhttp://www.maywadenki.com/
会社名みたいですがお父さんが作った明和電機の工場を引き継いで解体、改造をしてアート制作をするアトリエになりました。名前を知らない人も多いですが「青い作業着の人達だよ」って言うとあー!見たことあるー!ってなります。
前身は上記の通りで明和電機という部品工場。しかしオイルショックをきっかけに倒産してしまいます。その末期のころ小学生だった土佐さんとお兄さんはベルトコンベアの流れ作業に入りましたが遊び盛りに「大量生産」の作業はとても苦痛だったようです。倒産して社員に頭を下げるお父さんの姿が悲しく工場の風景は辛い原体験として強く残りました。
筑波大学に進んだとき授業で行った工房がかつての工場と重なります。機械なら大量に芸術を生産できると気づいて、現代アートや機械加工の技術の習得にのめり込みます。
高校時代にバンドにはまっていて「大衆へ売る音楽」を目指していたこともあって、それが「芸術を量産したい」につながると、工作機械が夢をかなえる可能性を示してくれたそうな。
こうして大学の卒業制作では機械芸術である「魚器(NAKI)シリーズ」として出来上がります。ユニットの原点となるエピソード。
(広報誌「明和電機ジャーナル」より)
行ったきっかけ
わたしは人工知能と自家発電に興味があって特に「セクハラインターフェース」とかいうやらしいものを真剣に作る市原えつこさんと明和電機さんが気になっていたんです。
お恥ずかしいことに作品はいくつか知っていたけどそれが明和電機とは知らず。
★市原えつこ公式サイトセクハラ・インタフェース
知り合いから自家発電でパフォーマンスをする動画があるを聞いてずっと片隅にあったわけ。もうこれは行くしかない!
スタッフが作業着を着ていて中には経営戦略
戸越駅から商店街を抜けるとスタジオがありました。
工場なのかアートユニットなのかわかんなくなるほどの設定。男性スタッフは作業着がキマってる!
「経営戦略」が掲げてある当たり土佐さんの工場へのこだわりがわかります。
14時頃行きましたがお客さんいっぱいいました。
30畳ほどのアトリエが埋まるほど。機械いじりが好きな男性や近所の親子連れ、作品を知っているファンの人が多くて、作品を見てはゲラゲラ笑ってました。どんな物があったか写真と共にご覧ください。
サビだらけのオーブントースター200円
…ってそこらのリサイクルショップより安いじゃん。最安値だよこれ。
ずいぶん劣化してるけど気にせず買おうとしたらスタッフさんが「作動はしますが2年くらい使ってません」とのこと
パン焼いたら工具のカスとか貼りつきそうだね(笑)
0円コーナーは知らない人が見たらガラクタな件
これ、アキバによく行く人が好きそうだね。わたしは何に使っていいかわかんなくて写真撮ったらスルーしました。
中を見て0円コーナー見てまた戻る人も多くて、部品だけでもたくさんほしい人がいるんだなー
渋谷のファボラボやものづくりが好きな人はここにきたら良い掘り出し物に出会えると思います。
代表作の「オタマトーン」
電子楽器のオタマトーンは2010年のおもちゃ大賞で受賞しました。「音」というより「声に近い音」をギタースタイルで演奏できる画期的な商品です。
ギターとはいえ運指の目印になるフレットと弦はなくてコントラバスみたいです。だから練習するうちに自分の出したい音の位置がわかってくるようになります。
取扱い説明書動画
Lineup « 【Otamatone | オタマトーン】さわってカンタン電子楽器 | 明和電機
また、オタマトーンとおススメしたいのは制作過程とそのスケッチを載せたこちらの本も読んどくと良いでしょう。特にクリエイター。
土佐さんのネタ帳が見られます。
日常の中でどの場面とオタマトーンがつながっているのか、工員とのやりとりも詳細に書いてあるので立ち読みで読破しました。むしろ商品よりこっちがおススメ。
なりきり作業服パジャマ
地味に欲しかったです。素材が薄そうで寝るとき寒そうですが、きちんとパジャマにもみえるのがポイント高い。さあ、寝るぞ!って気になります。
ちなみにお値段は14500円!!!超高級パジャマ!
家で着るにはもったいないならコスプレとして着るのも良いですね。でも明和電機知らない人からは「それパジャマ?」ってツッコミを受けるでしょう。
実はアーティストの作品を初めて買った
わたしはこれまでたぶん200以上のアートの展示会、イベント、ギャラリーに行っています。でも一度も作品を買わなかったのです。
なぜかって、普段使わないものが多いし値段が割高だったから。今回は勇気を出して買っちゃいました。
特に広報誌の第1号は見た瞬間のどから手が出るほど欲しかった。こんな楽しいエンターテインメントを作っている人の言葉が聞けるんだから買わずにいられない。1つ1000円。ああー買って良かったー
土佐さんはとても物腰がやわらかくてかわいらしい方でした。今後日本でもパフォーマンスをするみたいなので気になったらホームページを見ると良いです。
こんなに有名なアーティストと間近で会えるなんてアート好きとしては本当に行ってよかったです。
明和電機の皆様、ありがとうございました。