経営難のシャープを台湾の鴻海科技集団(フォックスコン)が買収する可能性が高まった。鴻海はアップルのスマートフォンiPhoneを生産する富士康国際(FIH)の親会社として知られる。
NHKなどによると、シャープは4日に取締役会を開き、鴻海に優先交渉権を与えることを決めたもようだ。シャープ再建をめぐっては、昨年から鴻海が日本政府主導の投資ファンド、産業革新機構と競合しており、最近までは革新機構の再建案が有力とされた。革新機構が3000億円を出資し、累積赤字を抱えるシャープの液晶パネル部門を分社化する案だった。
しかし、買収額として5000億円を提示していた鴻海が先月、提示額を7000億円に引き上げ、鴻海の郭台銘会長が直接日本に出向き、シャープ経営陣を説得したことから状況が変わったとされる。