wasabi - こころ,コミュニケーション,モチベーション,仕事術 09:00 PM
「たとえば逆立ちしてみるとか?」仕事で絶望的に行き詰まりを感じたら想像力を生かしてみよう
Inc.:あのアインシュタインはかつて「精神異常の定義」について語りました。それによると、精神異常とは同じことを何度も何度も繰り返して、違う結果が出ると期待することだそうです。実は、アインシュタインはこの定義をしていないという一説もありますが、どちらにせよこの言葉はズバリ的を射ているでしょう。
悲しいことに、私たちの大半はこの格言が示す「精神異常」の条件を満たすかのように毎日仕事で同じことの繰り返しをしています。それはまるで映画『恋はデジャ・ブ』の主人公が送っていたあの単調な生活のようです。
ビル・マーレイが主人公を好演したその映画の中の世界のように、本当にうまくいかない状況というのは何回も何回も繰り返し起こります。心の奥底では、同じことを繰り返すだけでものごとが向上するなんてありえないと分かっていながらも、行き詰まりを感じ絶望感に苛まれてしまうのです。
こういうときは一体どうすればいいのでしょうか? ここに解決法があります。「Harvard Business Review」上に、心理学者であり作家のMichael Lipson氏が最近書いたこの投稿です。彼によれば、仕事で悪いループにはまったときこそ向上できるタイミングだと言います。
逆立ちをしてみましょう!
「こういう場合、自分が同じ問題を繰り返しているという合図に気がつくことが大切だと言われています。それは何かいつもと違うことするためのきっかけになるからです。」
彼はこう言います。
周りがいつもと同じことをしている、いつもの退屈な職場環境の中で自分もまさにいつもと同じことをしようとしていることに気がついたら、そのときこそいつもと違うことをするべきなのです。
どういうことか説明しましょう。もし映画『恋はデジャ・ブ』の中で交わされるような代わり映えのしない話題を同僚から振られたら、いつもの答え方をする代わりに自分も他人も驚かせるようなことをしてみましょう。Lipson氏は言います。「覚えておいて欲しいのは、いつもと違うことの内容は何だって良いのです。」彼は大げさな例として、遅刻してくる女性社員をいつものように叱っていた上司を引き合いに出しています。
Lipson氏はその上司に対してこうアドバイスしたそうです。「次回彼女が遅刻した場合は今までやったことがない反応を考えてみてはどうでしょうか?」それに対して、上司は答えました。「たとえば、逆立ちしてみるとか...?」
Lipson氏いわく、「それも、毎回彼女を叱るということから一歩向上することになり得る」のだそうです。
こんな馬鹿げたことだとしても、何かびっくりするようなことをやってみることでどんな効果があるのでしょうか? この場合、逆立ちしてみることで自分の型から抜け出し、その場に「新しい風」を吹かせることができるのです。どういうことかと言うと、自分がいつもと違う行動を起こしてみることで、相手の思考も変えることができるのです。もし自分がいつも行っている業務をやめれば、それは暗黙のうちに周りの人にも同じくその業務をやめさせるよう啓蒙しているのです。
他人のことは直接的にはコントロールできません。ですが、周りの環境を変えることはできます。この場合でいえば、自分が示す反応を変えてみるということです。こうすることで、相手もいつもとは違う反応を示すはずです。
結局、その上司はどうしたと思いますか? 年中遅刻してくる部下に対し、彼は自らのズバ抜けた身体能力を駆使した逆立ちを見せつける代わりに、部下が仕事上で達成した貢献を褒めてみたそうです。しかも、この方法が上手くいき部下は遅刻をしなくなったのだとか。Lipson氏は主張します、「これは誰でもできるし、誰にでも通用します。」
みなさんも、オフィスでいつもの退屈な日常が繰り返されていると感じたときは、そんな時こそいつもとちょっと違うことをしてみてはいかがでしょうか?
How to Solve Your Most Stubborn Work Problem: Improvise | Inc.
Jessica Stillman (訳:wasabi)
Photo by Shutterstock.
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