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【悲報】漢字を厳しく採点するのは根拠のない教師の独断だった!?

トメ・ハネ・ハライ……細かいところまで採点された経験はありませんか?実は、気にしなくてもよいトメハネなどを「誤り」とするのは教師の独断だったのです!

更新日: 2016年02月11日

shokakiさん

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文化庁が指針を作成

漢字の手書き文字について、「はねる」「とめる」など細かい違いで正誤はなく、多様な漢字の形が認められていることを説明する指針案をまとめた。

学校のテストなどでは、指導した字形以外の字形であっても、柔軟に評価するよう求めている。

私たちが受けてきた教育は何だったの!?

これらは全部正解になるらしいんだけど、止めはねはらいをめちゃくちゃ厳しく習った世代としては納得いかない。 pic.twitter.com/94rGTEXwl9

実は昔から緩やかな基準でよいとされてきた

かつての当用漢字字体表とそれを引き継いだ常用漢字表は,60年以上にわたって国語施策の一環として字体・字形に関する考え方を示してきた。

実は、60年以上にわたって、「漢字の細かな違いは問題としなくてよい」とされてきていたのです!

漢字の指導の際には,学習指導要領の「学年別漢字配当表」に示された漢字の字体を標準として指導することを示している。
しかし,この「標準」とは,字体に対する一つの手がかりを示すものであり,これ以外を誤りとするものではない。児童の書く文字を評価する場合には,「常用漢字表」の「前書き」にある活字のデザイン上の差異,活字と筆写の楷書との関係なども考慮することが望ましい。

出典小学校学習指導要領解説国語編

ではなぜ厳しく正誤を見るようになったのか?

学校教育における漢字指導が,字形の細部の差異にまで注目してきた理由の一つとして,入学試験や採用試験,各種の検定試験などとの関係が取り上げられた。

この動画でも教師が「高校入試で……」などと発言しており、採点の基準が不透明な入試などで不正解にならないように、という配慮のもと、どんどん厳しくなってゆきます。

「数学の教授が某紙上に『同点の場合は、字の形によっても差をつけることができる』と、随筆風に書いていた。そしたら、高校や中学の国語の先生がこれはいい、と飛びついたんです」。つまり、受験生ふるい落としのための便法として出てきた(「日本進学教室」の長谷川弥生氏の発言内容)

出典1975.06.25読売新聞朝刊18面「日本語の現場⑬―金科玉条〈その3〉 入試採点の便法に」

つまり、入試で厳しい採点をするようになり、それがどんどん波及してゆきます。そして、実は緩やかな基準だと知らない高校の教師、中学校の教師、小学校の教師、が日常的にそれぞれの独断で厳しい採点をするようになってしまったのです。

過去にも厳しい採点などが問題視されていた

1975年6月23日の読売新聞にこんな記事があります。

また、1977年に教科書での漢字の字形が統一されますが、そのころの新聞はそれを批判調に報じました。

入試で漢字の採点が厳しくなる(1960年頃?)→文部省が教科書の字形の標準を定める(1977年)→批判殺到、緩やかな採点を!→ずっと厳しいまま→文化庁が緩やかな基準であることを示す指針を作成(2016)→ネットで批判!厳しい採点を!!

という何とも悲しい流れに……。

漢字検定は?

今後、漢字の採点はどうなりそう?

文化庁の指針(案)では細かなQ&Aが設けられており、漢字テストなどについても言及されています。

〈Q21〉【正誤の判断基準】
常用漢字表の考え方では,漢字が正しいか誤っているかを,どのように判断するのですか。

A 骨組みが過不足なく読み取れ,その文字であると判別できれば,誤りとはしません。

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shokakiさん



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