2016年02月10日(水)「DNSセレクト」をポッドキャスティングで聴く
※放送で使用した論戦の一部抜粋の書き起こし↓
民主党・大串博志議員
きょう私が取り上げさせていただきたいのは、放送法と放送法に定められている政治的自由、公平性、これ関して取り上げさせていただきたいと思います。これまでの政府の考えでは、政治的に公平であるという意味は、1つの番組というよりは放送事業者の番組全体を見て判断するというふうになっていたんですね。ところが、安倍政権になってこれが変わります。どう変わったかというと、その下に「他方、1つの番組のみでも」と下線を引いています。「1つの番組のみでも」ということで、「(1)選挙期間中のあり方」そして「(2)国論を二分するような政治課題について、事業者が一方の政治的見解を取り上げず、ことさらに他の政治的見解のみを取り上げて、それを支持する内容を相当の時間にわたり繰り返す番組を放送した場合のような場合」、こういう風に「1つの番組でも」ということが安倍政権になって加わっているんですね。なぜ安倍政権になって「1つの番組でも政治的公平性をチェックする」という方向になったんでしょうか?
自民党・安倍晋三総理大臣
適合性の判断にあたっては1つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断するものであり、従来の解釈を変えるものではないと理解をしております。
大串議員
あのー、明確に答えてください。これ、安倍政権になって出された紙ですよ。新たに放送法に定めるチェック項目を加えた理由は何ですか?必要性は何ですか?
安倍総理
それはあの、高市大臣のですね、高市大臣の回答でございますから、総務大臣の名前で出しておられる回答書でありますから、それは総務大臣に訊いていただければいいのではないかと思いますよ。
大串議員
すると訊きますけども、安倍総理はこれと異なる見解をお持ちだ、ということですか?お答えください。
安倍総理
これは、例えば安倍晋三名で出したんであれば別ですよ、あるいはまた閣議決定して出したものであればですね、私がここで答えますよ。しかし総務大臣名で出したものをですね、今ここで私に訊かれてもですね、お答えのしようがないということでございまして。これは常識ではないのかなあと、このように思うところでございます。
大串議員
高市総務大臣の見解を求めて、この国の最高の立場にいらっしゃる総理に対して確認しなければならないと思い、きょう総理に聞いているわけでございます。そのために昨日に質問通告も綿密に行っています。同じ考えなら同じ考え、違うなら違うと、はっきり述べてくださいよ。
安倍総理
これはあの、同じ考えとか、同じ考えではないということではなくてですね、総務大臣の回答の趣旨についてはですね、まさに、これは総務大臣に訊いていただかなければならないと思う次第でございます。
大串議員
答弁してください。これ以上答弁がないんだったら、これ以上質問は続けられません!
安倍総理
これはねえ、質問が続けられないという方がおかしいですよ。これはよくね、総理と大臣の違いをね、浮き彫りにしたいという、そういう質問の仕方があります。我が党の議員も民主党政権を立ち往生させましたよ。でもそのときは必ずですね、その主管大臣を呼んでますよ。
野次
答えてないじゃないですか、全然。高市さんの見解はきのう訊いたんですよ。安倍総理の見解を訊いてるんですよ。
竹下亘委員長
総理は答えていますよ。大串君。質問を続行してください。
野次
答えてませんよ!同じ考えなんですか?って訊いてるんだから。答えてくださいよ、ちゃんと。おかしいじゃないですか。
竹下委員長
大串君、質問を続行してください。
大串議員
わたし1つお願いがあって、非常に「1つの番組でも(1)(2)のような場合には、政治的公平性を問われるということが心配だから、これは取り消してくれ」という声が多かったんです。総理に一つお願いですけれども、そういう国民の声が多い、1つの番組でも(1)(2)の場合においては政治的公平性をチェックする、という考えを取り消していただくということはできないでしょうか?
安倍総理
いま大串さんが、国民の声が多いとおっしゃった。それは、大串さんが聞いている声だと思いますね。最初、安倍さんは人の言うことを聞かないという声ばっかりだったと。でも例えば私の地元ではですね、安倍さんはよく聞いてくれると。人の話をよく聞いているという方は沢山おられますよ。その結果、私はですね、8回、圧倒的な成績で当選させていただいているところでございます。我が党においてもそうであります。で、これはですね、果たしてどうなのか?ということなんだろうと思うわけであります。まあ私はあえてですね、我が党と民主党とのこの支持の違いをですね、支持率の違いとか、そういうことは申し上げませんよ。しかしですね、そういう中で、そういう中でですね、果たして、これはですね、大串さんが聞いている方々がどうなのか。ここも大切な点でですね...