Updated: Tokyo  2016/02/11 15:57  |  New York  2016/02/11 01:57  |  London  2016/02/11 06:57
 

【インサイト】ヘッジファンド、生き残り術はアインホーン氏に聞け

Share Google チェック

    (ブルームバーグ):デービッド・アインホーン氏率いるヘッジファンド会社、グリーンライト・キャピタルが2015年に経験したようなひどい年を生き延びられないファンドは多いだろう。

グリーンライトは昨年、リターンが20%を超えるマイナスとなった。ファンドの成績がこれほど悪いと、投資家は逃げ出しがちだ。償還請求に応じるために資産の投げ売りを迫られるファンドもあるだろう。

アインホーン氏が生き残れた鍵は、投資とは関係なかった。マイクロン・テクノロジーなど2015年最悪の値下がり銘柄を保有したり、屈指の上昇を遂げたネットフリックスとアマゾンを空売りしたりと、投資内容は散々だった。生き残りの秘訣(ひけつ)は、投資家の資金を入り口と出口で管理する仕組みだ。

ブルームバーグのシモーヌ・フォックスマン記者が報じたところによると、グリーンライトの顧客資金の約30%は突然の引き揚げが不可能、あるいはしにくい契約や形態になっている。例えば2014年終盤に集めた資金は2年1カ月は償還できず3年未満で引き揚げれば5%のペナルティーが課される。また、グリーンライトのファンドはめったに新規資金を募らないので投資家は資金引き揚げ前にじっくり考える必要がある。さらに、アインホーン氏は投資先銘柄は集中させるが資金源は分散させる。800人の投資家がいれば1人か2人の大口投資家が資金を引き揚げてファンド自体が揺らぐ可能性は低くなる。

もっとも、これらの防衛策はある意味ぜいたく品であり、だれもが使えるわけではない。ヘッジファンド運用者として20年間で年率16.5%という運用実績を誇るアインホーン氏には、もちろん使える。

原題:Einhorn Teaches a Lesson in How to Survive an Awful Year: Gadfly(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Michael P. Regan mregan12@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Daniel Niemi dniemi1@bloomberg.net

更新日時: 2016/02/04 06:48 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。