正社員60歳定年制廃止 パートも雇用継続
ファミリーレストランのジョイフルは10日、正社員の60歳定年制廃止などを柱とする新制度を4月に導入すると明らかにした。少子高齢化で労働力不足が懸念される中、働きやすい環境を整備して人材確保を図る。大企業で定年制を廃止するのは珍しいという。
定年制廃止は全従業員が対象。同時に、給与体系を年功序列型から能力評価型に変える。パートも65歳の定年制を廃止して雇用を続ける。
また、育児、介護休業も充実させる。育児休業期間は現行の「最大1年6カ月」から「最大3年」に延ばす。介護休業も法定の介護者1人当たり93日から1年に拡充する。
一方、週20時間以上、月80時間以上の勤務を可能とする短時間勤務制度も導入する。幅広い年齢層の従業員が自分のライフスタイルにあった多様な働き方を選択できる環境を目指す。
同社は2015年末時点で全国に764店を展開し、従業員数は1万7571人(正社員1233人、パート1万6338人)。
ジョイフルは「外食産業は勤務希望者が少ない傾向にある。元気で活躍してもらえる高齢者は数多くいるので継続雇用していきたい」としている。【浅川大樹】