外国人観光客に「最悪の味」を提供する明洞の飲食店

外国人観光客に「最悪の味」を提供する明洞の飲食店

 今月10日、ソウル・明洞にあるトッポッキ(餅の甘辛炒め)専門店を訪れた。メニューにはトッポッキだけでなくサムギョプサル(豚バラ肉の焼き肉)、参鶏湯(サムゲタン)、海鮮ビンデトク(緑豆チヂミ)などの料理名が韓国語と中国語でびっしりと書かれていた。1人分(250グラム)で2万4000ウォン(約2400円)のサムギョプサルを注文すると、40分ほどして店員がキッチンで焼いた肉を皿に盛って持ってきた。値段は一般的な飲食店より高い上に、メニューに載っている写真より肉ははるかに薄く、そのくせ硬くてかみ切れなかった。

 隣のテーブルに座っていた香港からの観光客2人は、1万5000ウォン(約1500円)のチヂミ1枚とキムチチゲ2人分(1万6000ウォン=約1600円)を食べていた。チヂミを一口食べた2人は「テリブル(terrible, ひどい味だ)!」と言って顔をしかめた。チヂミは片面が真っ黒に焦げていた。食事を終えて出てきた中国人観光客(22)は「韓国料理はおいしいという旅行記を読んで韓国を訪れたが、きょうのランチは最悪だった」と話した。

 韓国を訪れる外国人観光客が必ずと言っていいほど立ち寄る観光地・明洞には、外国人相手の飲食店が350店以上も軒を連ねる。明洞観光特区協議会によると、このうちサムギョプサル・参鶏湯などの韓国料理を提供する店は6割ほど。しかし一部の飲食店はひどいレベルの料理を「何でも屋」方式で何十種類も準備し、法外な値段で提供して観光客の不満を買っている。

 明洞の一部飲食店には「看板メニュー」がない。サムギョプサルが目当ての中国人観光客が多いことから、トッポッキ専門店やサルグクス(米麺)専門店までもがサムギョプサルを提供している。トッポッキ、サムギョプサル、チャジャン麺(韓国式ジャージャー麺)を全て提供する店も少なくない。飲食店の集まる約200メートルの通りでは、全71店舗のうち看板に書かれているメーンのメニュー以外に2種類以上のメニューを提供している店は15店(20%)もあった。

チェ・ユンア記者
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