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ジカ熱 IAEAが放射線で蚊の繁殖抑える技術提供へ
2月11日 6時26分

中南米を中心に感染が拡大しているジカ熱への対応を支援しようと、IAEA=国際原子力機関は、放射線を使ってウイルスを媒介する蚊の繁殖を抑える技術の提供を本格化させることにしています。
IAEA=国際原子力機関は、ジカ熱の感染が広がっている中南米の国などに対して、放射線を使って、ウイルスを媒介する蚊の繁殖を抑える技術を提供する方針で、10日、その技術を研究しているウィーン近郊の施設を報道陣に公開しました。
具体的には、オスの蚊のさなぎに放射線を当てたうえで、その蚊を大量に野外に放ち、メスの蚊と交尾させることで繁殖能力が失われ、蚊の数を減らすことができるということです。こうした技術は、これまでも果物の害虫であるミバエの駆除などで成果を挙げているということで、研究施設の担当者は「大量の殺虫剤を使用すれば環境などにも影響が出るが、この技術は安全で環境にも優しい」と説明していました。
一方で、野生のオスの蚊1匹に対して、放射線を当てた蚊は少なくとも10倍以上の数が必要になることなどから「蚊を捕獲するなどほかの方法と併用することでより早くよい効果が出る」と話しています。
IAEAは、今月22日と23日に、オリンピックを控えるブラジルで専門家による会合を開き、今後の具体的な計画について意見を交わすなど、各国への支援を本格化させることにしています。

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