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もう一つの日本を実現しよう by 澤田石

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2016-02-09 ■子宮頸がんワクチンについて、NATROMさんへの返信

■子宮頸がんワクチンについて、NATROMさんへの返信

    version 1.0 (2016/2/9)

数年ぶりにこのブログに書きます。

『澤田石先生からのご質問へのお返事、および、こちらからの質問の再掲。(2016年2月6日) 』⇒ http://d.hatena.ne.jp/NATROM/00160206#p1

についてです

▼はじめに

NATROMさんのことを知ったのは、十年以上前。彼の冷徹なニセ医学否定の言説にはおおいに賛同。ひょんなことで、HPVワクチン (子宮頸がんワクチン)に関する澤田石の言動について、彼が正当かつ真摯な批判的検討をして下さいました。

私と彼とでは HPVワクチン (子宮頸がんワクチン) 接種後の症候群についての評価では大きな質的かつ量的な見解の相違が現存します。NATROMさんが「自らをリスクにさらすことなしの、質問だらけの安全かつ気楽な姿勢」での言動には時に怒り心頭でしたが、私は得るところ大でした。HPVVの問題に関して、私個人の優先順位は低い方だったのてすが、かかわった以上は、責任をもって言説を展開するしかないとの気持ちになりました。NATROMさんのおかげです

▼NATROMさんの問いかけへの返信

(本日、2016/02/09は当直明けで、午後二時に帰宅。21:20までメールでの言説活動で精一杯のため、今から NATROM さんのブログを読んでの返信であります。伝えきれないことは多々あると思います。とりあえずの回答でございます)

NATROMさんの質問・見解は《Q》として明記し、私の回答は《A》としてます

《Q1》医療ジャーナリストの伊藤隼也氏に対して批判をしないのはなぜか、という指摘に対して澤田石先生は「私が個人批判をする条件は現実世界で知り合いである」と言いました。それならば、「現実世界で知り合い」ではない村中璃子氏に対して批判しているのはおかしくないですか

《A1》暗黙の前提を仮定してました。その仮定は共通でないですね。理由は二つ。伊藤隼也さんの言動をtwitter/facebookでも追いかけてないです。だから、彼について何か言うことはしません。第二、これが重要。公的な人物に関しては、実名であろうが筆名であろうが、私が疑問を感じたら断固として批判します。村中璃子氏は公的な存在ですから、当然に非難批判するわけです。上昌広君と久住英二君に「公的な言説者」だからそうしてきました。両君に関しては、たまたま私が個人的に恩義を受けた元「友人・知人」なので、批判する言葉使いはかえって強くなり、当時に彼ら二人の医者・人間としての良心を信頼するが故に、私の言葉使いはそれなりになっております。

 で、NATROMさんについてのこと。貴兄とは現実世界での接点はありませんが、あなたの書物は読みましたし、NATROM先生の実在については確認できました。けれども、NATROMさんとは直接に接してないので、抑制的に語っております。実在するかどうか明確でない twitter 上の人物には気が向いたらコメントするだけですが、実在する NATROM さんには真剣に向き合ってます。真剣に向き合いつつも、直接に人物に接してないので、人格否定的な感情は表現しないように自ら注意しております。

《Q2》回りくどい言い方は伝わらないのではっきり言います。伊藤隼也氏の間違いについて気づいているにも関わらず、澤田石先生は批判できていません。その理由は、HPVワクチンについては伊藤氏は「味方」であるからでしょう。「味方だから間違っていても批判しないのだ」では恰好がつかないため、「批判をする条件は現実世界で知り合いである。だから伊藤氏を批判しないのだ」と嘘をつき、その矛盾を指摘されるはめになったのです。

《A2》``その理由は、HPVワクチンについては伊藤氏は「味方」であるからでしょう''との表現をする気持ちは心底から理解できます。貴兄は私の内面的感情・思考・意志を推定しましたが、私のみが私自身の感情・思考・意志を知ってます。私が私の感情・思考・意志についてこれから言うことを信用するか否かは、あなたによる澤田石についての信用性という定性的評価に依存します。定性的評価を下した理由について、私は興味がありますが、質問はしません。では明確にいいましょう。以下の私の言明は私の感情・思考・意志が完全に一致してのものであることは誓います。誓いを信じるか否かには興味ありません。

1)私はHPVV接種後症候群の患者さんの苦境がが主権者達に広く知られるために、伊藤さんのその件についての言説は有用だと判断してます

2)私はその限定的意味で伊藤さんを「味方」だとみなしてます

3)伊藤さんの言説に関して、twitterはほとんど見てないし、テレビも週刊誌のそれも見てません。たまたま、私は医療事故等についての伊藤さんの言説を読んで、その一部には批判的。正直に云いまして、彼が医者を加害者として断罪するような言説に反発を覚えており、彼の人格を疑ってました。けれども、HPVVについての彼のtweet/retweetを見てきて、彼の人間性を信頼するに至りました。DMとかe-mailでのやり取りもそのような経過の中で実現し、当たり前のことですが、お互いに是々非々の姿勢が確立したのです。協業することはそうするし、批判する時は遠慮しないと。このような人間関係は子供以外の大人では当たり前のことですが、日本民族の間ではけっこう珍しいと私はみてます。

4) 貴兄の``「味方だから間違っていても批判しないのだ」では恰好がつかないため、「批判をする条件は現実世界で知り合いである。だから伊藤氏を批判しないのだ」と嘘をつき、その矛盾を指摘されるはめになったのです''

について、

  1)〜3)で私は説明しました。NATROMさんの《嘘をつき》との澤田石についての表現は事実として間違いです。間違いなことは私だけにわかること。伊藤さんと現実世界で会っていたなら、彼の言説について遠慮無く批判するとの私の断定は間違いないことですが、「現実に知り合いである」and{彼の言説がオカシー」の二条件が真の時のみに批判します。その条件は満たされてません。ちなみに、前述のように、伊藤さんを批判しない理由は、彼の言説をほとんど知らないからだけのこと。

 私は実証主義 positivism には極めて批判的で、論的的な一貫性の崩壊については、極めて肝要ですが、NATROMさんの云う《嘘をつき》については解説を求めます。

 ★私が伊藤隼也さんと現実世界で会っているのに、それを否定したとウソを

 言ったということ??

《Q3》伊藤氏からブロックされないためには、澤田石先生は伊藤氏にとって都合の悪いことは言えないのです。

A3》この見解の気持ちはよっくわかります。上述のように、彼に都合の悪いことを言わないのは、彼の言説についてほとんど知らないからだし、私の知る限りで伊藤さんの問題言説があったとしてもそれが重大な場合のみに限り批判します。伊藤さんは公人なので、彼がトンドモない発言をした時に、「私にとって」だけでなく患者さん達にとって有害ならば私は批判します。この私の言明をあなたが信じない感情・思考・意志が一致しているとしても私は「理解」します。Q3で示したあなたの見解をみて、私はイカニモあなたらしいと感じてしまいました、正直に云いました。それでも貴方の姿勢には感謝してます。


《Q4》澤田石先生は、しばしば「四種類の買収」という言葉を出します。何度か「四種類の買収とは何か?」と質問しましたが、まともな答えは一度も返ってきません

《A4》なんと、これには本心でびっくり。少し考えて私の解説が足りないことに気付きました。言いますね

1)官僚: 天下りの保証。講演、執筆に関する金銭供与

2)政治家: 法的に正当な献金パーティー券購入。講演、執筆に関する金銭供与

3)報道人・マスコミ: 直接・間接の広告。電通等の広告宣伝会社による運動など

4)学者: 直接ないし間接の企業による研究費援助。講演、執筆に関する金銭供与

 このような四種類の買収を「買収」と表現することの理由は沢山あります。質問したら回答します。あなた自身で考えて下さい。大切なことは企業がそのような活動をすることは当然の生理的現象であり、それらを私は全く批判しません。そんなこと規制すのが国家の役割であります。しかしながら、地球上の大多数の国家は守銭奴企業を規制する役割からどんどん撤退しております。四種類の買収は19世紀の昔から周知の現象てすが、レーガン・サッチャーの時代から、四種類の買収が堂々となされるようになり、国(country=state+nation+land)における stateが奴隷化されてきました。この事情については、岩波書店の邦訳『国家の退場』(1993年スーザン・ストレンジ)が最良の書物なので、もしも真剣に検討する気持ちがありましたらどうか。

 

 以上、2016/02/09 22:22の時点までの、コメント・回答です

責: 澤田石 順(秋田高校山嶽部出身) jsawa@nifty.com

    ☆私は専門資格皆無の低「脳力・能力」の無い科医

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   ▼所属 (以下の組織と私の意見は無関係)

    全国医師連盟 http://zennirenn.com/

    全国医師ユニオン http://union.or.jp/

    東京保険医協会(勤務医委員会) http://www.hokeni.org/

    医療制度研究会 http://www.iryoseido.com/

    NPO法人 筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)の会 https://mecfsj.wordpress.com/

    線維筋痛症友の会 http://www.jfsa.or.jp/

    ポリオの会 http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/

   ▼職場: 鶴巻温泉病院/回復期リハビリテーション病棟専従医(2002年2月〜)

    〒257-0001 神奈川県秦野市鶴巻北1-16-1 0463-78-1311

   ▼自宅:〒227-0048 横浜市青葉区柿の木台10-5-503 Tel/Fax 045-971-3572

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